魔王との戦い25
なんだか後味が悪いなか、私達は再再度機械人たちの元へ戻った
「なんで魔王たちを復活させてるんだろう? 意識が定まってない状態だったり、暴走してたり、望んでいなかったり、子供に戻ったり勇者と体を入れ替えられたり。まるで何か実験をしているような」
エルヴィス君の疑問も最もだ
私達は敵の目的を知らなきゃいけない
世界各国で蘇らされている魔王たち
それは太古にヒトと共存していた魔王たちにまで登る
蘇らせるだけ蘇らせて後は放置
死者への冒涜もいいとこだよ
ただ、今までの魔王は暴走してたり意識が完全になかったりして話が通じなかった
でも最近蘇ってる魔王たちは全員話が出来る状態だったね
これは多分だけど、実験を繰り返したことで、蘇らせる精度が上がってる?
この何者かは自分の力を試してるんだ
「報告ありがとうございました勇者様! これでこの街の平和も保たれましたぞ」
ギルドマスターのおじいさんが深々と頭を下げ、報酬として袋一杯の金貨をくれた
「本来なら魔王を二人も倒してくれたとして国からもっと礼金が出てもいいのですが、現在この国自体も危険な魔王と戦っている最中でしてな・・・。申し訳ございません」
「そんな、いいですよ、このお金だって、討伐に行ってくれた冒険者さんたちで分けてください」
「彼らにはちゃんと十分な報酬を渡してますよ。これは討伐報酬ですから、ちゃんともらってください」
おじいちゃんはそういうとグッと金貨を押し付けた
かなりの大金だからなぁ
それこそ家一軒は買えそう
「あ、ありがとうございます」
フィオナちゃんはそれを私に渡す
これは私が責任をもってアイテムボックスに入れておくよ
ハーモニアの人達に感謝されながら私達は機械人の国の次なる街を目指しまた歩き始めた
と、歩き始めたところで呼び止められる
「これを使ってください」
機械人のお姉さんが乗り物を持ってきてくれた
それは街を走っている空飛ぶ車のようなもので、次の街にオートパイロット的なもので乗せて行ってくれるみたい
これには皆目を輝かせている
まあこんなの元の世界にもまだなかったし、私も乗ってみたかったのよねぇ
というわけでお言葉に甘えさせてもらって、一斉に乗り込んだ