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猫の力3

 何もできなかった・・・

 もっと出来ると思ってた

 力があるのに私は、フィオナちゃんやメアリーを危険にさらしてしまった

 ターナーさんが戦ってくれてなかったら駄目だった

 落ち込む私をそっと抱き上げるフィオナちゃん

「ミア、ありがとう」

「んにゃ?」

「私達を助けようと走ってたでしょ? 嬉しかった。でも危険なことはしないで。この前みたいに、あんなことになっちゃったら、私、悲しい」

 自分を犠牲にしてでも二人を助けれればいいと思った

 そんなこともできないくらいに相手は強かったわけだけど、そんなことより、能力を使えばもっと何とかなったかも

 二人を危険にさらすこともなかった

 落ち込んでいるのを察したのか、フィオナちゃんは私をさらに強く抱きしめた

 子供の力だから痛くない

 ということはなく、勇者と自覚したからか、とんでもない力だった

 出る! 内臓が全部出る!

「んぎゃにゃ!」

「あ、ご、ごめんねミア! 最近なんか力加減が分からなくて」

 なんだその悲しい怪物みたいな状況は

 でもターナーさんが力の使い方を教えてるからそのうちコントロールできると思う

 てか今のやり取りのおかげで私も少し元気が出た

 そうだ、気ままに暮らすのは私の目的で生きる全てだけど

 そうなりたいなら強くならなきゃ

 邪魔する奴らは倒す!

 

「この村はもうだめだ。帝国に完全に目をつけられている。このままじゃ勇者が成長するまで守り切れない。それにメアリーのこともある。あの魔力はどこかで制御方法を教わる必要がある」

 村長とターナーさんの声が聞こえる

 再び私のちび猫ちゃんが偵察してくれてるんだけど、どうやら村ごとどこかへ移動し、フィオナちゃんとメアリーは魔法や剣を学ぶためどこかの学園へ通わせようという話になってるみたい

 王都に王立学園があるらしくて、そこなら帝国もそうやすやすと手を出せないとのこと

 村は王都近くに移住できる廃村があるから、そこに移転する話が決まった

 まあこの村、全員で50人くらいの小規模な村だから、移転はかなり簡単だと思う

 王都までは馬車で一週間くらいなんだけど、王都に掛け合って護衛付きの馬車を用意してもらえるかも

 ターナーさん、王様にも顔が効くのか・・・。やっぱり勇者やその仲間ってそれほどにすごいんだ

 始めに拾われた人がそんなすごい人たちって、これも女神様の思し召しってことかにゃ?

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