表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
171/488

白い鬼と黒い鬼1

 ふんふんとご機嫌な小さな少女

 最強

 それがこの少女に対しての神々の印象だった

 一世界で生まれた鬼人と仙人のハーフに過ぎなかった少女は、自らの限界を何度も超えたことでどんなものにも負けない鬼神の力を得た

 少女の名はハクラ

 双子の妹で、姉も同じく鬼神

 姉が黒鬼、ハクラが白鬼だ

 そして彼女は今、神々からの依頼で、とある世界の異形の化け物を追っている

 異形の化け物の総称はアンノウン

 訳が分からないモノ

 ハクラ達は時折こういったアンノウンを倒す依頼を受けている

 彼女たちは普段自分の元居た世界で平和に暮らしているのだが、二人や、二人の親友で部下の鬼神たちは別格の強さを持っている

 そのため様々な世界の、その世界では解決できそうにない問題を解決しているのだ

「あら、意外と近くに隠れているわね」

 二人が移動したのは先ほどいた王宮の王女の部屋から少しだけ歩いた王と女王の部屋

 ここにアンノウンの気配があるとクロハは感知している

「隠れて隙を伺っているようだけど、私達の目に捕らえられて隠れれると思っているなら、おめでたいわね」

「お姉ちゃん、一気に行こう。こいつは、許せない」

 ハクラは部屋にあった資料から、化け物が何をやっていたのか理解した

 普段彼女は温厚で、怒るということがない

 しかし一度怒り出せば、周囲が時間ごと凍るほどに力を垂れ流してしまう

 そのため

「ハクラ、落ち着きなさい」

 クロハが冷静にハクラの力を抑えた

 すでに周囲が凍り始めているが、クロハによって冷静さを取り戻したハクラは、慌てて力を抑えた

「では、行くわよハクラ」

「うん!」

 二人は王宮を歩くが、誰一人としてその存在に気づくことはない

 何故なら次元が違うから

 二人は次元すら簡単に行き来できる

 そこから空間を切り裂いて、アンノウンがいる空間を見つけ出した

「ごいwrjぎえrmgれgふう@fmp? ぐいsごえrgん!!!」

 何を言っているか分からないが、驚き戸惑っていることは理解できた

 そして

「散り雪」

 ハクラはどこからともなく刀を取り出すと、なんの予備動作もなくアンノウンをバラバラに切り裂いた

 切り裂かれたアンノウンは自分が死んだということを理解することもなく凍らされ、粉々になって砕け散った

「お姉ちゃん」

「ええ、分かってるわ」

「こいつ、一匹じゃない」

 どうやらこの戦闘を見ていた別のアンノウンの視線を感じた二人

 二人は空間を完全にふさぐと、その視線の相手が逃げた方へと移動し始めた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ