転生者18
カシュバン獣国
ここはバジュラス獣王国から独立した国
とはいっても戦争とかで独立を勝ち取ったわけじゃなくて、ここはかつてのバジュラス獣王国国王の妹が作った国
当時の国王は妹を目に入れても痛くないほど可愛がっていて、その妹君が獣女性たちが活躍できる国を作りたいともことで、国王のバックアップの元建国された
だからここは男性獣人より女性獣人が圧倒的に多いのよね
というか男性がほぼいない
「すごい! ほんとうに女性ばっかりだね。警備兵も、力仕事も」
「ここの女性たちはかなり力強くて、一般兵でも冒険者ランクで言うところのCランクはあるらしいよ」
そんな獣人女性たちに見惚れていると、兵士の女性が声をかけてくれた
おお! 白虎獣人さんだ!綺麗
「子供達、迷子? お姉さんが案内しようか?」
「あの、私バララスラの勇者フィオナと申します。女王様に謁見して情報を得たいのですが」
「おおお、なんと勇者様でしたか! 確かにそのただならぬ気配、幼いながらも歴戦の雰囲気がありますね。あ、申し遅れました。私はレティア、この国の騎士隊長をしています。すぐに女王様への謁見を申請してまいりますので、少しお待ちくださいね」
凄く強そうな彼女だけど、物腰は柔らかで丁寧
優雅できっとほれる男性も多いと思う
「お待たせしました、どうぞこちらへ、女王様がとても喜ばれていますよ」
この国の現女王は聞いた話によると不死鳥の獣人なんだとか
不死鳥、そんな獣人いるんだ。てことは死んでも蘇るのかな?
「こちらです」
レティアさんについて行って大きな城の中へ
お城は大きくてヨーロッパ形式かな?
中も豪華で、たくさんの女性獣人が働いてる
あ、猫獣人さんだ!
「ミア、危ないよ」
おっと、キョロキョロしてたら柱にぶつかりそうになった
階段を上って、長くて広い廊下を歩いて、奥にある大きな扉を開ける
王の間
その奥にすごーーーーく綺麗でおしゃれな女性が座ってる
この人が不死鳥の獣人で女王様?
「女王様、お連れしました」
レティアさんは女王様にお辞儀をして、部屋を出て行った
「よく来てくださいましたね勇者様、あなたの噂は聞いております。あの前魔王を討った勇者レノンのご息女だとか。わたくしレノンとは友人でしたのよ」
女王様の名前はフィシカさんと言って、不死鳥の獣人じゃなくて極楽鳥の獣人だった
とても綺麗な人で、若いころは冒険者もしていたらしい
彼女はとにかく回復系に特化した魔導士で、部位欠損ですら回復できたんだとか
そんな中フィオナちゃんのお父さんたちと出会ったらしい
一時期パーティに一緒にいたけど、全女王が逝去したためこの国に戻った
「ああ、目や顔立ちは母親に、髪の色やその力強い思考は父親に似ています。あなたはきっと、大きな偉業を成すでしょう。何せあの二人の子供なのですから」
フィオナちゃんのお母さんは亡国のお姫様だったって聞いたけど、まあこの人もあの頃はお姫様だから会ったことはあるのかな?
それから暫くフィオナちゃんの両親の話をしてくれて、いよいよ本題になった