転生者13
スリフィカは結構な速さで走ってくれて、通常の馬車なら早くて四日の道のりを二日ほどで走り切ってしまった
道中心配された魔物の襲撃も、スリフィカの姿や匂いのおかげか、襲ってくることはなかった
この子かなり強いみたいで、なんならAランクはありそう
通常のブラックウルフならよくてCランク
でもこの子は特殊個体とかいうやつで、いわゆる突然変異
本来なら大きさも二メートルから三メートルなのに、この子は五メートルはある
つまり強くておっきくてカワイイ
そして、あっという間にサミダレについてしまった
その、なんというか、サミダレって結構おどろおどろしいイメージだったんだけど、これはすごいと言わざるを得ない
純和風の街並みを要しながら、その技術は最先端
宙を浮かぶ様々なドローンやロボット?らしきもの
空中を文字が走り、人々もなんだかハイテクっぽい服を着てたり乗り物に乗ってる
「すっっっっっっご!!!」
さすがに男の子、エルヴィス君がとんでもなく目を輝かせていた
「わたくしここまですばらしい街を見たことがありませんわ! まあわたくし外に出たのは初めてなんですけども」
この国、さすがに最長の国らしくとんでもなく発展してた
まあ世界で二番目に大きな国だからね
「ともかくミアの呪いを解いてもらわないと」
私はフィオナちゃんに抱っこされて連れていかれる
歩くたびにちょっと足がピリピリしてひょこひょこしてたからね
「トガツメヒメさんってどこにいるんだろう?」
「姫なんだから当然、お城じゃない?」
メアリーの言う通り、お城だと思う
そしてお城は奥の方に見える
純和風のお城だ!
「あそこだよね? 今まで見てきたお城と全然違うね」
「あれは和風って言ってね。私がいた世界のものだよ」
「あ、そっか、確かトガツメヒメさんって異世界から来たんだっけ? 歴史で習ったよ」
「じゃあトガツメヒメさんもミアと同じ世界の人ってこと?」
「んにゃ、そのあたりは会ってみないと分からないけどね」
城へと向かう私達
この街の探索はとりあえずあと!
今は体を治すことを優先しないとね