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転生者10

「ふむ、似合っておるな。その鎧の力は君自身の思い、願いに答えてくれる。誰かを守りたいという強い願いが力となるだろう」

 近代的な感じのまさにスーツと言った感じ

「あ、あれ、これどうやって脱げばいいの?」

「おおそうじゃった、それを伝えておかなければの。キャストオフと叫ぶのじゃ」

「きゃ、キャストオフ!」

 するとスーツはパーンと弾けるように脱げて、なんとフィオナちゃんの聖剣セイヴハートと合体してしまった

「ホホホ、君の装備はオーバーテクノロジーといわれる技術で出来ていてな。勇者の魔力や血に反応して力や性質を変える」

「おーばーてくのろじい?」

 私以外が首をかしげる

「ふむ、わしもよくは知らんが、遥か昔に栄えた文明の力じゃと思えばよい」

 フィオナちゃんたちは分かったような分からないような複雑な顔をしたけど、ハンフリーさんは話を続ける

「その力で何を守るか、守れるのかは君次第じゃ。これからの旅の幸福を祈っておるぞ」

 ハンフリーさんはそう言うと動かなくなってしまい、ゾンビに戻ってしまった

 あとで調べて分かったんだけど、ハンフリーさんはかつて勇者カルディナという女性勇者の旦那さんだった

 魔王と戦って、魔王に致命傷を与えたはいいけど、その直後に勇者デュバルによって後ろから襲撃され、奥さんのカルディナさんを失い、自身も死んでしまった

 魔王とデュバルはハンフリーさんとカルディナさんの友人だった勇者に倒されたんだけど、デュバルの裏切りを見抜けなかった自らを呪って、キャスターゾンビになってしまったらしい

 そうなってからも自我をしっかり保っていたため、復讐の怨嗟にとらわれることなく、このダンジョンの守護者になった

 ハンフリーさんは悠久の時を生きるけど、この場所からは動かない

 それって、とっても寂しいんじゃないのかな?

 ああ、だから彼は、私達が来た時、ゾンビの顔だったけど、あんな屈託のない笑顔を向けてたのか


 ダンジョンを攻略した私達の前には出口に繋がる転移魔法陣が描かれていた

 そこに乗ると、全員が一気に外へと転移させられた

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