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転生者2

 馬車で二日、ようやくカンバーニュの森に着いた

「ここから先はわしは入れないんだ。気を付けて進むんだぞ」

 バスティア教国専属の御者のおじさんにお礼を言って別れる

 ここから先は歩きで、森の先にはピトロ山という大きな山が見える

 標高は千メートルくらいかな?

 その山の麓に一つの村がある

 森エルフたちの村で、数はおよそ百人ほど

 その中の一人に転生者がいるのと、勇者のために作られた聖なる鎧があるんだとか

 その鎧はなんとフィオナちゃんのお父さんも着ていた

 選ばれた勇者が纏えばその体のサイズにぴったり合うように姿が変わるという、セイヴハートと同じような機能がある

 森エルフのいる村までの道はなくて、とにかく麓を目指せば分かるようになってるってさ

「ここからまっすぐ行けばいいのかな?」

「たぶんそうじゃない? あ、ほら、よく見ると獣道みたいなのもあるよ」

 匂いを嗅いでみると、少しだけど人っぽい匂いがある獣道

 多分この細い道に見えない道を彼らは進んでるんだと思う

 森エルフは樹上生活をするから、木々を渡って移動することが多い

 でもやっぱり下に降りる必要もあるから、そう言った時にこの道を使うんだろうね

「私が匂いを辿るから付いてきて。にゃ!」

 地面の匂いをかぎかぎしつつ進んでいく

 多分私がいるから詳しい道を教えなくても大丈夫ってバステト様も思ったんだろうね

 獣道だから結構険しいけど、ところどころ木が切られてたりしたから、確実に人が通ってるって分かる

「ねね、あそこにひもが引っかかってるよ」

 メアリーが何か見つけた

 それは白い布

「あ、あそこにもある」

 エルヴィスも布を見つけた

 どうやら道しるべみたいになってるっぽい

 ここからはその布紐を辿っていけそう

「結構険しいなぁ。そうだ、カード魔法、サークルブレード!」

 おお、エルヴィスのカード魔法炸裂

 回転する刃が出現して、目の前の草木を刈って行く

 これでかなり進みやすくなった

 そして途中に出てきた魔物までもその剣で切り裂かれて倒されてる

「便利だねカード魔法」

「う、うん、でも、これ出してる間、ずっと、魔力が、はぁはぁ・・・」

「し、しまって! 魔力切れ起こしてるじゃない!」

 これ以上は危険と判断して、今度は私が先頭を行くこと二

「任せて! 妖術! 切り裂き!」

 妖術は体の妖力以外にも、空中を漂う妖力を利用することもできる

 それを使って私はかまいたちのような真空の刃を出して草木を伐った

「そんなのできるなら早くやってほしかった。はぁ」

「ごめんねエルヴィス。張り切ってたから」

 ともかくこれでかなり進みやすくなった

 目的地もだいぶ近くなって来てるのを感じる

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