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旅24

 馬車に揺られること二日

 道中に盗賊が出たんだけど、私が妖術で幻術を見せて気絶させ、さらに催眠で自ら出頭するようにしておいた

 この辺りに盗賊が出るのはかなり珍しいんだけど、多分帝国から逃れてきた兵や騎士と言った人たちが、そのまま盗賊へと身をやつしてしまったのかもしれないって御者さんが言ってた

 ここも帝国とは近隣だからね。山脈の比較的越えやすい場所から入って来てるのかも

 帝国の帝都の人間はほぼ全滅してるけど、その周辺の街や村からは逃げて来てる人がかなりいるみたい

 捕まれば何をされるか分からないため命がけ

 周辺国は帝国の現状を知って積極的に彼らを救助してるけど、兵士とか騎士はプライドなのか、助けを求めずに盗賊へってのが一定数いる

 まあそういうやつはさっきの奴らみたいに恐怖させて自ら出頭だね


 そして到着、バスティア教国

 この国は小さい。何せバステト様がお昼寝するためだけにあるような国

 ここでは猫はとてもとても優遇されてて、アイドルのような崇拝にも似た扱いを受けるらしい

「つまり私の独壇場!」

「うわびっくりした、急にどうしたのミア」

「何でもないです」

 思わず声に出てしまうくらい楽しみ

 すでに外から巨大な教会が見えてるけど、あれは教会じゃなくてバステト様のお昼寝場所兼生活空間だというからびっくり

 まあ教会としての役割も果たしてるから教会で間違いじゃないけどね

「まぁまぁまぁ! ようこそいらっしゃいました! バステト神の巫女様!」

 突然そんなことを言われて、私達は固まってしまった

 え、なにこれどういうこと?

 そう思ってるとあれよあれよと取り囲まれ、流されるように教会へと連れ去られてしまった

 そして気づくと大きなテーブルに着席させられ、私達の正面に美人のお姉さんがスッと座るのが見えた

 あれ? あの気配・・・

「よく来ましたね、勇者様と巫女様」

「何やってるんですか? バステト様」

「・・・。よく来ました」

「それはいいですから、あの、バステト様ですよね?」

「なんじゃ、すぐ気づきよってからに面白くない。そうじゃ、わらわがこの世界を管理する女神、バステトじゃ!」

 前に視たときは猫の仮面をかぶったエジプト衣装の褐色お姉さんだったけど、ほぇ~、仮面を外すとこんなに美人だったんだ

 猫耳もすごく可愛いです

「何じゃ、勇者が固まって動かなくなってしもうた」

「そりゃ急に女神様自身が出てきたら驚きますよ」

「ふむ、それもそうか」

 このお姉さんはどこか抜けてて可愛いな

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