phase 003 [sub. 01]
ここはとある施設、そこに指揮官 雨宮 顎は捕らえられていた。
実験台のようなものの上で横たわり、動けずにいた顎は叫ぶ。
「ッ・・・離せ!」
「そういう訳には行かない。この計画に協力できるのは君しかいないのだ」
防護服の人間は中性的な声。
顎の顔に手が覆いかぶさり、何も見えなくなっていく・・・。
「・・・うっぐはぁ!!」
悪夢の途中で顎は目覚めた。
呆然とした顔でベットの上に座っている。
「何だったんだ、今のは」
彼の額には汗がびっしょりと浮かんでいる。
「今までの任務では、こんな経験なかったんだけどな・・・」
一旦ベットの上から降り、水を一杯飲んでから彼は再び眠った。
翌日。
「お、おはようございまーす・・・」
扉をくぐった顎の声には活気がない。
「どうしたんですか顎指揮官! 顔がしわしわですよ」
司令官の隊員の1人が尋ねる。
「いや、昨日の夜悪夢を見てね・・・まぁ大丈夫だから・・・」
「はぁ・・・」
しかし、顎は急に背筋を伸ばし、
「しかしそんな悪夢には負けていられん!! ミーティング始めるぞ!!」
「はい!!」
そしていつも通りの日常が始まった。
しかしこれが物語に重要な役割を果たすのである。