phase 002 [introduction]
「君にしてもらうのは、現場でチームをまとめたり指示をすることだ」
指揮官が周りの隊員に向かってモニターで説明している。
「他になにかすることはあり・・・あるの?」
悠がたずねた。
「ああ、他にもほかの隊員よりも先に現場に入ったり、テロなどでは戦闘に立って戦うことがある」
「はぁ・・・僕にできるかな」
すると、指揮官は笑みをうかべながら、
「そう信じているから君に任せたんじゃないか」
「そうだよね・・・」
「あれ?心配そうだね、せっかく顎指揮官から大役を任せられたのに」
突然茶色の髪の女性が悠儀に話しかけた。
「あ・・・あなたは」
「私は橘 夏央莉、よろしく。大丈夫、君ならできるサ」
「へー・・・」
悠は目をつむり疲れ切った顔をした。
「もう、どうしよ・・・あっ、そういえばあと二人の名前聞いてなかったですよね」
悠儀は思い出したように後ろの2人に聞いた。
「おー、そうだねー」
2人のうちの1人がゆっくり立ち上がる。
「ぼくは、夢 詩空だよ。ここではメカニックをしているけど、任務に出ることもあるよ。よろしく」
「うん、よろしく」
悠と詩空は握手をした。そして、
「わたしはー、五十嵐 桜だよー。フツーの隊員だけどーよろしくー」
そう言ったのは、少し眠そうな隊員だった。
「あ・・・うん・・・」
微妙な空気になりかけていたところを指揮官が制した。
「まぁー少しでこぼこなチームだけどよろしく」
「うん、よろしく・・・」
「よーし!それじゃあ各自職務についてくれ」
「ハイ‼」
再び管制室にて
「大丈夫なのかな」
「なにが?」
悠と幾久で職務をこなしながら話していた。
仕事はどれも難しいものではなく、説明されたことをやっていればいいだけのことだった。
「俺、あんまり戦ったり敵を倒したりっていうのはやりたくないなぁ・・・」
「あらあら、優しいんだね」
そうして、時間は過ぎていった。
しかし、いつもの日常はそう長く続かない。
すでに、異常事態に向けて事態は動き始めていたのだ。
-END-