phase 001 [to start]
初心者です。誤字脱字があったらごめんなさい。評価お願いします。
ここはとある施設の中につくられた一室。
周りからは静かな機械音が環境音として流れ、部屋の中には一つのベット。その上には静かに眠る青年。
右側にテーブルと備え付けられたパソコンが置かれている、とても簡素な造りの部屋だ。
そんな部屋のベットで寝ていた青年、本作の主人公である悠儀はまるで二日酔いでもしたかのように頭を抱えながら体を起こした。
腕を動かして違和感を感じる。まるで、腕の中になにか機械が入っているような感覚だ。しかし、体のどこを見てもいつもの自分の体である。
悠儀はじっとしていられないと思い、頭を押さえながら、ふらふらと立ち上がる。
少しすると、ドアからノックがした。ドアが開くと、そこから白衣を着た男が入ってきたのだ。男は長身で後ろ髪が長く伸びている。
男は悠儀に向かって微笑むと、
「ふふ、起きたね。調子はどうだい?」と聞いた。
「ん? どうかした?」
「あっ、いや・・・」
悠儀は男の顔が近づいてくるほど胸を高鳴らせた。
「あ、そういえばその服どう? きつくない?」
悠儀は自分の体を見た。彼の体には水着のようなインナーが着せられており、体に密着している。素材は少しざらざらしているもので、
本当に窮屈なようだ。
「これは・・・」
「それはウチで開発した特殊なインナースーツだよ。名前は言えないが、動きやすい繊維でできている。サイズも君の体にぴったり合うように作ってある」
「はぁ・・・」
悠儀はため息を吐きつつ、怪訝そうな顔で聞いた。
「これから痛いことはしないよな?」
すると男は、
「もちろん」
と答えた。
そして悠儀は
「それで、俺は何をしたらいいんだ?」
すると男は
「それは、これから説明するよ」
と、答えた。
-02-
悠儀はその後少し休み、男に即されて廊下を移動した。
しかし、そこを歩きながら悠儀は思った。
(さ、さささ寒い!)
「ちょっとー・・・なんでこここんなに寒いんですかー?」
前を向いたまま白衣の男は答えた。
「ここは海中だからな。一応この辺りは空調を聞かせているが、どうしても寒くなってしまう」
周囲を見回し、悠儀は再び不安な気持ちのなった。この後どこへ連れていかれるのか。
部屋を出て右にしばらく行くと、エレベーターが現れた。銀色をしており、悠儀の姿が映し出されている。「B15F」と表示されていた。
2人が乗り込むと、少し上の階に移動した。
すると、突然ドアが開く。
「うあ・・・」
そこには広い部屋が広がっていたのだ。左右の壁にあるガラスケースにはボディースーツのような物が置いてあり、いかにもSFっぽい感じを醸しだしている。
「ここは・・・」
男が説明した。
「ここはシステムスタンバイルーム、いろいろな準備するための場所だよ」
「なんの準備ですか?」
「それは秘密」
そしてとあるショーケースの前に移動する。そして一つのボディースーツを取り出した。
「きみのは・・・これ!それじゃあ早速着てみよう」
悠儀は部屋に右にある部屋に入り、スーツを着た。
スーツは体にぴったり合うように設計されていてヘルメットのしっかり頭にはまった。頑丈なつくりなのでもちろん視界は悪くなるようだ。左腕の機械には縦長と横長の謎の穴があった。
そして試着室から出ると、
「よーしこんな感じかな、次は左の装置で自動的に装備チェンジ出来るからね。あ、この後また移動できるからそれ脱いでいこう。装置のグリップを引いて」
そういわれてグリップを引いた。すると、光が体中に発生し悠儀は元の姿に戻った。
2人は部屋を出て、別のエレベーターに乗った。
言い忘れたが、悠儀はすでに制服に着替えている。
二人を乗せたエレベーターは一機に上がって行った。
しばらくして、上の方の階に着き、エレベーターを降りた。
男は、悠儀を見ていった。
「これが君の新しい仕事だよ」
そして、悠儀がドアから差し込んだ光に目をくらませていると・・・
-03-
そこには、何十個ものモニターがある広い駐車場ほどの部屋があった。廊下とは打って変わってちょうどいい温度になっていた。
そして、そこに五人の人間が立っている。
すると突然、五人のうちの一人である黄色の髪の女が喋った。
「やぁー! 君が悠儀君だね?」
「あ、あなたは」
悠儀が黄髪の女に聞いた。
「私はサブリーダーの雨宮 幾久だよ。よろしく!」
「あ・・・はい・・・。あ、あの、僕がやることって、なんですか?」
すると幾久は優しく笑った。
「君がリーダーだよ」
「はい?」
悠儀が素っ頓狂な声を出した。
幾久はまた笑った。
「改めて、ライブレイズにようこそ、リーダー」
「・・・・・・・・・」
(ん? どゆこと?)
また幾久が説明する。
「あー、簡単に説明するとね、ウチはライブレイズって組織で、君にリーダーをやってほしいってわけ」
悠儀は思わず後ずさる、
「わ、訳が分かりませんよ! 大体俺はリーダーなんてできません‼」
奥の銀髪の大きい男性が喋った。
「俺は君の経歴を見て、正直リーダーに向いているとは思わない。だが、まぁ指揮官のお言葉なら仕方がない」
悠儀がつぶやいた。「指揮官・・・?」
すると、背後の白衣の男が前に来た。
「紹介が遅れたね、私はこの組織の指揮をしている雨宮 顎だ」
「あっ! そそそそれよりリーダーについて説明してほしいんですけど!」
悠儀が指揮官を名乗る男に詰め寄った。
「わかったわかった。ちゃんと説明するからっ」
指揮官は苦笑いをした。
悠儀はまだ怒っている。
「ちゃんと説明してくださいね」
-END-