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ポイント眼鏡  作者: イソジン
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気づきと発見と興味

数字の意味がわかる話です

学校につくと生徒会の皆さんがならんで挨拶運動をしているようだ。

どうもこの挨拶させられてます。って感じの行為がとても嫌で、できるだけ挨拶をされないように通路の反対側を通るがどう頑張っても昇降口は1つしかないので挨拶をされてしまう。

「おはようございます!!」

一人の人が俺に向かってそういうと他も山びこみたいにおはようございますと繰り返す。

おはようございますって返すタイミングを失い小さな声で「おはようございまーす」というのだった。


生徒会の皆さんの数字はというと生徒会長が217、副会長291、1年生の書記の女の子が飛び抜けて数字が大きく382となっていた。

「役職の順ですらないのか…」

まぁ役職なんて飾りだし、聞くところによると生徒会長は対して仕事もしていないようだ。

「頑張ってる順だったらあってるのかもなー」

そう思いながら一生懸命笑顔で挨拶をする書記の子に会釈をして昇降口に入るのだった。


下駄箱で靴を履き替えていると「おはよう!!アスマ!」

元気に走ってきたのはタイチだ。

「あ!その眼鏡!!この前のやつじゃん」

靴箱に靴を入れシューズに履き替える。

「かけてみてるんだ。全然度はなかったんだけどね。」

「え?じゃなんでかけてんのさ」

「人をみるとなんか数字が見えるんだよ。なんだかわからないんだけどな。」

「おかしな機能だな。ついでに俺は?」

タイチは自分を指差してそう聞く。

「129…ってでてるよ」

「それってどうなの?」

「わからないけど同年代だと少ない方かな」

「うーん。勉強ができるか?とか?」

「確かにタイチはできないけどあの生徒会長がそこまで高くなかったしなー」

「あー、あのいつも百点の生徒会長がそんな高くないんじゃ違うわな。うーん。いい人度っていうのは?」

「タイチは同年代と比べて悪い方かな?」

「バカだけど悪いことはしないぞ!良いこともしないけどな!!。」

「悪いことと良いことね…それだ!!」

教室の前まで来たところで電撃が走った気がした。

「バスの中で席譲ったおにいさんが数字増えてたし多分それだ!やっとわかった!!モヤモヤしてたんだよ」

「なんかよくわからないけど良かったな。」

自分の席に座りやっと納得行く答えが出て考え事が1つ減ってホッとした。



チャイムがいつも通り授業が始まる。先生たちの数字をみるのが面白かった。以外だったのがみんなに人気の中田先生の数字が少ないのに対してみんなに怖がられている山郷先生の数字が多かったことだ。


なんか人の見方変わるよな。と思う。確かにこれはすごく考えさせられる能力だ。例えば朝ニュースに出ていた国民的人気者のアナウンサーの数字よりいつも怒ったコメントをしているお笑い芸人の方が数字が大きかったりするからだ。

「武藤アナって意外と性格悪いのかもな」って思ってしまうと、かなり見え方が違うのだ。


休み時間になりまたタイチがやって来た。

「なぁなぁタイチ!俺の数字が小さいって言ってたけどよ逆に大きいのって誰かいるのか?」

「誰かなー…そういえばどっかでバカみたいに大きな数字をみたんだよな。なんだっけな…」

「どこでみたんだよ?バスとか?学校?」

「あ、そうだテレビでみたんだ!確かお父さんを殺したとかで捕まった18歳の女の子が2万を超えてた気がする。…ん」

頭のなかで矛盾が生じる

「それおかしくねーか?人殺しの犯罪者が数字が大きいってわけわからないよな?良いことしてる数字って間違ってるんじゃない?」

そう言うとタイチが腕を組ながら眉間にシワを寄せ少し上を見る。

「嫌でもそれ一番しっくりくるから間違いないと思う…まさかね」

「まさかって?俺にはわからないぞ」

上を見ていた視線を俺の眼鏡に落とす。

「だから。本当はやっていないとか、間違って殺しちゃったとかお父さんがすごい悪いやつで殺したのが良いことにカウントされてるとかなんか理由があるかもってことだよ!」

「…ほう」

「タイチどうだろ?調べる必要があると思わない?」

「面白いね…」


こうして僕たちは不思議なポイント眼鏡に導かれるようにテレビでやっていたニュースの真相を調べるため、ポイントが本当に良いことをした数なのか確証を得るため放課後、事件があった隣の町の家まで向かうことにしたのだった。




あと二話だと思うのですがもう少し話数が増えるかも知れません

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