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ポイント眼鏡  作者: イソジン
1/4

謎の眼鏡

4話で完結です

「あぁー、まただ…」

最近急に目が見えなくなることがある。ピントが合わないって言えばいいのかな、物や字が見えにくくなる。

親や先生にも相談をしてみたがゲームのやりすぎじゃないかと言われ病院を勧められるだけだ。

しかし病院に行っても目に異常はなく、普通に視力は1.5とのことだった。


「なんだよ…」

とりあえず気休めに出された目薬をさしながら過ごしている。


「アスマ!今日の放課後暇?」

話しかけて来たのは同じクラスのタイチだ。

「あ、まぁ暇だな。どうした?」

「駅の近くの路地裏にある【なんでもや】っていうお店に行きたくてよ。」

「あったかなそんなの」

「路地裏だからわからないかもな。なんか変なものがいっぱい売ってるんだって。」

「へぇー。面白そうだな。わかったいってみよう。」


そうして僕達は放課後【なんでもや】行ったのだった。


「こんなとこあったんだな」

「なんか変なお店だな」

中に入るとキテレツな置物や奇妙な名前の商品が所せましに並べられていた。

「俺これ買おっかな」

タイチは手にバナナと犬を混ぜたようなキャラクターの置き物を持ってそういう。

「おもしろいなそれww」

「どうせだしお前もなんか買えよ!」

「そうだな…」

周りを見渡すとレジの横の台の上に眼鏡が置いてあることに気づく。

「なんか普通の眼鏡だよな」

「お店に合わないよな。」

その眼鏡は普通の黒縁の眼鏡のように見える

このお店にあるのなら奇抜な眼鏡であるのが普通なのだろうがあまりにも普通で逆に興味が湧いたのだった。

手にとって眼鏡を見ているとレジから店員のおばあさんが話しかけてくる

「やぁお客さん。それは普通の眼鏡じゃないよ」

「どう見ても普通じゃないか」

「いやいや、普通じゃないんだ。なにが普通じゃないかは教えられないけどね」

おばあさんはそういうとニヤッとする。とても不気味だ。

「じゃ、僕はこれ買うよ。最近たまに目が見えなくなったりするしちょうどいいや。」

「まいど」


そうして僕は眼鏡を買うことにしたのだった。。


そのお店の購入方法はかなり特殊で買うものを決めると後で家に郵便で送られてくるらしい。


僕も眼鏡を買うと伝えると住所を書く紙を渡された。

少し怖く思えたがタイチも書いているので書くことにした。


後日、家に眼鏡が届いた。料金はたったの200円+送料だ。あまりにも安かった。


ここで初めて表品名がわかる。【ポイント眼鏡】

箱を開けるとお店で見た普通の眼鏡が入っていた。

かけてみたが度は入っていないようだ。

「なんだこれ。伊達眼鏡かよ!」

眼鏡を外し、少し雑に箱に戻す

ビュビィ

その瞬間、眼鏡から謎の大きな効果音が聞こえる

「え?」


慌てて箱からだし、見てみるがなんの変化もない。

もしかしたらと思い、眼鏡をかけてみたがなにも起きない。

「わけわからないな…」

「アスマさっきのなんの音?」

お母さんが音に反応して来たようだ

「なんかよくわからないもの買わされたみた…い…」

お母さんを見ると頭の上に564という数字が見える。

「564…?」

「なによ。564って」

「…なんだろ」

「なんかよくわからないけど宿題やんなさいよ」

そういうとお母さんは不思議そうな顔をして部屋を出ていった。


謎の数字が見える眼鏡。本当によくわからない物を買わされたようだ。




度は入っていなかったがデザインは気に入っていたし、せっかく買ったので次の日学校につけていくことにした。


眼鏡をかけるとまたしても数字が見える。

お母さんの頭の上の数字は昨日と同じく564と出ている

「564…」

「またそれ?なんなのよ」

「数字に心当たりは?」

「ないわよそんなの。」

「だよね…まぁいいや、お父さんは?」

「今日は朝早いって言ってもう出たよ」

「そっか」

お父さんの頭の上の数字がわかれば何か分かるかもと思ったのだが…

ついでに昨日の夜自分の上の数字をみようと眼鏡をかけたまま鏡を覗くと107と出ていた。

全くなんのことか検討もつかない数字だ。


しかしわかったこともある。それはテレビに映ってる人でも数字が見えること。年配の人の方が数字が比較的大きくなっていること、若い人には同年代でもばらつきが多いということだ


通学のバスの中でもその傾向はよくみられた。座っているお年寄りは数字が大きく70代ぐらいのおじいさんは1989という数字が出ている

逆に大声でゲラゲラ笑っている二人組の女子高生は161と250だ。


考えてもよくわからず数字が変わる瞬間をみれたらわかるのになと思っていた矢先、数字に動きがあった。

バス停で止まりおじいさんが乗ってきたのだ。そして、そのおじいさんに席を譲った若い人の数字が増えたのだ。

2035のおじいさんに348のお兄さんが席を譲ると349になったのだ


これは数字の謎を解くヒントになりそうだ。しかしまだ数字が変わるのをみたのは1回だけだ。これじゃどうしたってわからない。どうやったら数字がかわるのか。増えるだけなのか減ることはないのか。そもそもなんの数字なのか、わからないことだらけだが数字が大きいことは悪いことではないのかなと何となく感じた。


ピントが合わなくなるとことよりも数字がなんなのか気になってしまってそれどころではなくなってしまった。

悩みの種が増えてしまったことに気づき「はぁ…」とため息をつくのだった。






何の数字なのでしょうか。数字の意味は次話でわかります。少しかんがえてみてくださいね!


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