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まさかここまで使えるとは…
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俺は数分前、ステータスを閉じた時にメールが入った
『from:神&仏
今使っているこのスマホについて聞きたいことがあるので、ちょっと電話ください』
早速電話した
『あ〜もしもし?』
「はい、なんでしょうか?」
『電話ください、とは書いたけど、いきなり聞かないでくれるかな〜』
めんどくせ〜
『でな、その機械ってどこで手に入れたかの〜?』
「あ〜、それなら…」
ふと、オジさんの言ってた言葉が貫いた
(たとえこの世界の神でさえ、このことは言ってはならない!)
(なんで〜?おじちゃん)
(それはな…)
続きは思い出せない。しかし、毎回聞いてたのは事実。それなら…
「あ〜、これ。確かに拾ったんだよ、道中でしかも《説明書》ってもの付きで」
『なるほど。確かにそれならあの世界の産物だからと言って…』
「あの世界?」
『…ありがとう、ゲンキ君。お礼にあるものもアプリ化してインストールさせといたからよろしく!』
「おい、『あの世界』ってなんだよ!?おい………………切りやがったよ」
ちなみにインストールされてたアプリは《アビリティ》と書いたものだった。中身は
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アビリティスロット:3
使用アビリティ:(未設定)|(未設定)|(未設定)
使用可能アビリティ一覧:
索敵
追跡
転移
強化
回復
補正
治療
瞬発
気配
知力
加護
暴走
製作
気まぐれ
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なんだこの最後の《気まぐれ》ってのは!適当じゃねーかよ《気まぐれ》
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結果、さっき使った《転移》、何かの失敗だけで逆転するかもしれないので《加護》を入れた
最後には、使えないと言ってた俺だが、それでも《気まぐれ》を付けた。てか、《加護》も《気まぐれ》も大差無い気が…
「…それよりも カナミ、これやるよ」
俺は細長く、先端だけでも武器になるだろう物を渡した
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ザスン
土に何か刺さった
先端が鋭い棒だ
「あ、ごめん。位置間違えた」
「死ぬわアホ!」
「まあまあ、それやるから」
「危ない渡し方して…」
手に持とうとしたら、重かった
持てなくはないが、投げられはしない重さだ
「それ、魔法の杖として使えよ。お前、魔法重視だろ?魔法重視じゃないと使えないんだよ、それ」
そこまで見てたんだ。なんか照れちゃうな〜
「だからもうメールを夜によこすなよ」
「うん!大事にするよ!!」
「…聞いてないし」
「おいらは」
「あ〜あるある。ほいこれ」
と何かくねくねした物を、図々しい スザカ に渡す
「これは?」
「スライムの剣」
「なるほど」
バカだ
キモいわよそれ
もちろん、明日も同じように無視されたのは言うまでもないでしょう
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旅も5日過ぎると疲れてくる
そして、そう言う時に限って強いモンスターが出る
スマホには、《レベル検索》機能がある
(追記事項
今まで ゲンキ達 が戦ってきたモンスターは、強さは違えど『Level1〜10』の範囲だった)
しかし、《スライム:Level100》って、やばくないか?俺まだ《Level79》だぞ!
「…って、お前らはどんぐらいだ!?不可視外せ!」
と影に隠れてる邪魔二人に言う
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パーティ:カナミ Level57/スザカ Level49
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意外に早くレベルアップしてるようだが…
勝てるのか?なんか三体に増えてるこいつらに
勝たなきゃいけないのは分かっている
しかし無理だろこれ
レベル100だぞ
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さて、様子でも見ますかしら
顔が整い線のある、しかし幼い印象が濃い一人の少女は森の奥でうずくまっていた
少女は追われて逃げた
まだヤクザもんの奴がうろちょろしている
捕まれば、ひどい目に会う
しかし、遠くには逃げられない
私の大事な物を取られたから、取り返さないと
しかし、一人じゃ今は危険よね
「誰か使えそうな人を探さないと」
To Be continue...