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《光の剣》!?
『そうだ、《光の剣》だ』
『これでどんな闇も綺麗さっぱり切れる優れものさ』
『どんな伝説の剣も、こいつに比べれば赤子同然さ』
しかし、それってズルじゃ
『『我々、神と仏が認めたものにズルなどない!』』
それありか!?
『『ありですとも!!』』
…まあ、いいけど
『では次に』
『これも持って行きなされ』
ポトッ
ペンダントではないか?
『そう。実際は《光のペンダント》であるぞ』
『そやつを使えば、何でも願いが叶うぞ』
本当に!?
『嘘はつかんさね』
『試しに何かやってみたまえ』
では、遠慮なく
「《コート》」
パサッ
コートが俺の肩にかかった
『君の願いは、それ事態の状態まで再現するのさね』
『一度したら、その効果がなくなるまで《コール》出来はせんぞ。まあ、レベルをあげればなんとか』
了解した!
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「《格納》」
《光の剣》をペンダントに格納した。
まあ常時使うとしたら、格納だろうな
俺の部屋は、今は俺しかいないが、いつもではないため気をつけないといけないかな?
てか、教えてもいいことだろうか?
まあ、教えてからでもいいのかな?
ポーン
アクセサリーが鳴った
何か緑の光が出て、文字が浮き出てきた
内容は
【補足:いくら強くても限界がある場面のあるので、仲間を探すことをお勧めするよ。
例えば回復とか魔法とか……
仲間に渡す武器も準備済みです】
簡単にすると
【補足:なんとか自力で仲間探せ!
回復と魔法は必須
武器もそれぐらいしか用意できない】
という意味だろうか?
【PS:トリセツ送っといたので、読むこと】
トリセツ?何それおいしいの??
もちろん食べ物で無いのはわかってる
だって『読む』なのだから
てことは、本なのかな?
ポトッ
………………
頭に落とすのはおかしいだろ!?
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オブジェクトを起動させた
いや、《オブジェクト》ではなく、携帯電話の電源を入れた
【from:シークレット1
至急電話をください】
それ一件だけだった
プルルルルッ、プルルルルッ、プルルルルッ…
ピッ
『あ、お嬢様!』
「何かしら、シークレット1?」
『それが、奴らが動きました!』
「…そう」
まあ、予想はしてたけど…
「それで、奴らの計画は?」
『それが、我々の完全抹殺を掲げた《伝説の勇者》計画、と言うらしいです』
「何そのネーミングセンスのない計画は?」
『まあ、面白ければそれでいい奴らなので…』
「まあ、そうよね」
まあ、納得しちゃうよね…
『で、その計画には《勇者》役が必要なようで』
「つまり、その勇者に私が」
『いえ、勇者はさっき決まりました』
「なんだ…」
惜しかった…かな?
『で、その勇者ですが…』
その名を聞いた途端、私は数秒の間脳が停止した
『あの、お嬢様?』
「………………」
『お嬢様!』
「あ、すまない、続けてください」
『…大丈夫でございますか?』
「ええ、問題はありませんよ」
しかし、それだと危険があるかな?
『で、その勇者について行って、脅威となるようなら…』
「殺せ、だな」
『…はい、その通りです』
まあ、情などありは…
『…すいません。私が直々に倒してしまえばお嬢様には…』
「気にしないで、シークレット1。私もその覚悟がないで今の自分でいるわけでわないです」
『…お強くなられましたね、お嬢様。三年前、私が見つけた時のお嬢様よりも』
「いえ、弱いですよ、昔も今も…この先だって……」
『…例え、弱くてもお嬢様は私たちの主ですよ』
「…ありがとう」
本当に温かいのね、あなたの心は
「では、同行してみようかしらね。時間がかかろうとも、彼を消せる日まで」
『…ご武運をお祈り申し上げます、お嬢様。いえ、《魔王様》』
プツン
さあ、
私は何日かけてでも
何年経とうとも
情が邪魔をしても
『好き』な気持ちが邪魔をしてでも
私は、携帯の電源を切った
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「…つまり《トリセツ》って、《取扱説明書》ってことか」
俺は、初めて見る文字を、しかしなぜか読めてしまう
しかし、読めてはいるのに内容が頭に入ってこない
わかったことは
・アクセサリーは、生成では『使用中』とされない(使用中の生成は無理)
・《光の剣》は、
魔物・妖怪などの《悪・闇》のものには中級のものも一刀両断
人など《悪・闇》以外のものとは、殺傷能力はないが、あたると痛いし、相手の敗北の時に相手は麻痺する
・《光の剣》は、精神状態に比例する
だけだ
他にもいろいろあるが、まあ、後々解明しよう
ただ、これは試せそうだ
・仲間ができた時は、一度コールせよ
仲間になってくれそうなのに心当たりがある
言い忘れてたが、ここは三軒ぐらいしかないが村であり、俺と カナミ 以外のに一人、同い年の、俺より勇者に慣れそうな男の子がいる
元々ここの子であり
昼寝の名所を教えてくれた
最近 カナミ を結構見てる
この世界を熟知した
俺の親友だ