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気まぐれで決められた最強勇者と異世界事情  作者: ヨベ キラセス
第三章 闘技の裏側事情
17/72

 …つまらん


 どうするわけでもなく、ただただ歩くのみ


 …人を殺したい


 そう思うのも多い



 結果として、さっきまでの大会の中で強いやつと会わなかった


 どれもこれもが殺し足りない実力だ


 …もっと強いやつを殺したい


 ここ最近の依頼は、どれもこれもが貴族暗殺依頼しかない

 護衛にも強いやつはいない


 ただ逃げるか、実力の無いバカが突っ込んでくるだけだ


 俺が覚えている奴は、もっと強く、殺し甲斐があった



 奴はいつもヘラヘラしていて

 しかし、実力はあり

 互角で済めばいいところで


 俺に毎回仲介役で依頼してくる奴



 そんな奴が直々に依頼するからには、もっと強いはず


 奴と当たれるのは、決勝でだ


 今見つけてしまったら、殺してしまいそうだ

 そのぐらい、殺したい


 しかし、楽しみはとっておくのが俺だ


 宿に戻るとしようか


 _________________________________


「ゲンキ〜」

「なんだよ」

「あの店入ろうよ〜」

「イ・ヤ・ダ!」

「え〜、そんな〜」


 と誘う カナミ の行き先は、どう考えてもやばそうな店でしかない


 てか、『未成年者立ち入り禁止』って書いてあるだろが!


「いこ〜よ!」

「…あ、あそこにピザあるぞ!」

「え! どこどこ!!」


 単純で助かる


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ウンマーーーイ!!」


 ピザをほおばる カナミ


「てか、あの二人探さね〜とな〜」

「えー! いいじゃん、二人でも!!」

「よくねーよ。あいつら心配してるぞ」

「…二人でだと、楽しく無いの………?」


 しょげるなよ…


「あーもう! 誰もそう入ってねーだろ!! …今度二人で回ればいいだろが……」

「え、本当!?」

「…気が向いたらな!」

「ヤッター!!」


 はしゃぐなよ! さっさと食えよ!!


「…あ、そうか。そのためのスマホか」


 俺は現在地を記したメールを、スザカ に送った


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 案外近くにいたらしく、十分でやって来た


「いっや〜、腹減ってしにそうだよ」

「私も〜!」

「そうだろうと思って、注文しといたぞ」


 と、ちょうど店員が名物シフドピザ(さっきからばくばくと カナミ が食ってたやつだ)が来た


『やったーーーー!!』

「お前は食いすぎだ、カナミ!」

「えー!」


 と、ちゃっかり手を伸ばしてた カナミ に言う


「ちょっとだけ!」

「太るぞ…」

「胸に行くからいいの!」

「ぜってーに腹だ」


 俺は食後のコーヒーを…



「ゲンキ は胸が好きじゃないの?」


 …吹き出した


「おま、なに聞いてくれてんだよ!! 面前だぞ!?」

「いや〜、何と無くね」

「あー、私も気になる〜!」

「そうくるとおいらも!」


 ヒデー面子だ


「教えるか! ボケ!!」

「「ひっどーい!」」

「その言葉聞き飽きたわ!!」


 _________________________________


 ガスッ!


「よくもぶつかってくれたな! お前、ちょっとだけ面かせや!!」

「アニキ、こいつ大会の選手だぜ!!」

「そうか、金持ってそうだな!!」


 ポン


「おい、なんか落とし……あ、アニキ! ジェニーがギッシリあるぜ!!」

「なに!? ……ほんとだ」

「…これやるから失せろ」

「兄ちゃんサンキュー!!」


 タッタッタ…


「…フン、あんなのを殺しても楽しくはない」


 _________________________________


「…なあ、ゲンキ。実際はどうなんだ?」

「…いきなりなんだ?」


 今、飯を済ませて宿に帰って来た


「いや、実際は胸が好きかについてだ」

「…お前はどうなんだよ?」

「断然胸だ!!」


 迷いがない


「でもさ、カナミ って胸ね〜ぞ」

「いやいや、おいらはそのまな板感がいいのさ」

「変わってるな」

「さて、お前は? 教えないは無しだぞ!」

「…俺は胸、と言うより『裏の顔』かな?」

「お前も相当だぞ…」


 え? 普通じゃね??


「まあいいや…それよりさ、結果的にあとどんくらい大会かかるんだ?」

「え〜っと、確か今【各ブロック1チーム】がルールだったから…ざっと16人だから、明日から数えて約三回だね」

「やっと終わるのか…」

「ちなみに明日の準々決勝はおいらにやらせてくれないか?」

「珍しいな。そんなに弱いのか?」

「いやいや、その逆! 一人だけど、その人『この世界一の武闘家』で有名な ザガン の弟子って言うんだよ!!」

「…つまり『武道を極めるおいらは、どうしても正々堂々勝負したい!!』だな?」

「そう!」

「…わかった。頑張れよ」


 俺にとっても願ったり叶ったりだ


「じゃあ、応援よろしく!」

「…あ、悪い! 俺、明日急用あるんだ」

「それまた珍しいな!」

「面倒なとこから依頼があって、視察が必要なんだ」

「そうか、残念」

「…残念そうでは無いな」

「だって、カナミちゃん 達も来るんでしょう」

「…変な闘いするなよ」


 _________________________________


 次の日の朝、ゲンキ はいなくなっていた



「え〜! ゲンキ いないの!?」

「ああ、連絡出来ねーし…電源切ってる。あいつ、朝からなんて言ってなかったぞ!」

「何処行ったんだろ〜」

「またころっと戻ってくるわよ」

「…索敵は?」

「…ダメ。索敵も追跡も出来ない!」

「あいつ、一体何処行ったんだよ! いくらなんでも、大雑把には教えといてくれよ…」

「だったら探し出して、殴ろーー!!」

「「おおーー!!」」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 結果として、朝方は歩き回って ゲンキ を捜索したが見つからなかった


「どうだった?」

「ひふはらははっは!」

「…口の中のを無くしてから言いなさいよ……」

「(ゴクン)……見つからなかったわ!」

「本当に探した?」


『(ピンポンパンポン♫)只今から、第二回戦を始めます! 出場者は準備してください』


「仕方ない…行こっか!!」

「「ええ!!」」


 おいら達はひとまず、ゲンキ を探すのをやめた

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