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一時間が過ぎた
「…セアッ!」
「…オラッ!」
俺は縦切りをするが、後ろへ後退される
「…オラッ!」
「…セイッ!」
真上からの垂直切り
しかし素早く受け止める
「…セアセアセアッ!」
「…オラオラオラッ!」
何度目かの高速打ち
キンキンキン! と打ち合う
「…ハアッ!」
「しま」
ガスッ!
相手の肩から反対の腰にかけて切った
「…ゴフッ」
そのまま、スライドするように、上半身と下半身が離れた
殺したのだ
俺は相手の愛刀《鬼刃》を奪った
その刀は、どこか殺気を放つ物だった
これ使って、二刀流はどうよ?
面白いぞきっと
さてと
ステータスを確認した
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使用者:ゲンキ
HP:95260/1000000
MP:無限
必殺技:(未設定)
Level :97
パーティ:カナミ Level61/スザカ Level84/マキ Level57
パーティ所持金:(unknown)
所持品:スマホ ・テントセット×3・鬼刃・回復薬×809
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どうやら所持金が調べられないくらい多いらしい
とにかく、回復薬を飲んだ
「お疲れ〜、ゲンキ!」
門から マキ と カナミ が入ってきた
「あー…グロいから部屋変えるか」
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途中で スザカ も合流し、探し物=ハープに関しての事情を聞いた俺たちは、キゼ を探す
まあ、数分で見つけたが…
「はい、ハープ」
キゼ はハープを マキ に渡す
ハープは、形状的に俺の《光の剣》に似ていた
「…ありがとう? でいいのかしら…」
「礼をいったら負けだ、マキ」
「君も分かってるね〜」
「…ほらよ」
俺は注文の品、《鬼刃》を渡す
「これこれ! この禍々しさが好きなんだ〜」
「悪いことに使うなよ」
「おいおいそれはないだろ〜」
呆れるわ
「あ、そうそう。増援がすぐ近くまで来てるよ」
『マジで!?』
「うん、マジマジ。倍はいるよ、きっと」
いくらなんでも無理だ、そんな軍勢
「さて、もう一つの条件を果たすか」
「?」
「あれ、聞いてない? 逃げ道案内するよ」
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「サンキュー、キゼ」
「呼び捨ていいね〜」
もう、アジトどころか《タマガタチ》は見えない
「まあ、貸しはまだあるからいつでも呼んでくれよ!」
そういって、奴はスマホを出した
「お前、それ! なんで持ってるんだ!?」
「ああこれ? デッドリーで支給されるのさ」
つまり、ほかにも所有者がいるのか?
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俺たちは キゼ と別れた
「さて、マキ。俺たちと来るか?」
「当然よ! あんたがいったんでしょう? 責任持ちなさいよ!!」
「もつもつ」
「適当ね〜、全く」
「カナミン も苦労するね〜」
「分かってくれるの、マッキー?」
すげー、もう カナミン てあだ名出来てる
「…そういえば、やけに静かだな〜、スザカ?」
「…お前とは当分絶交だ!」
「ど、どうしたんだよ!?」
「…みんな、こいつのステータス見てみろ」
ちなみに、マキ の分のスマホも作っといてある
「…私も絶交ね」
「え!?」
「…これはちょっと、ひどいな〜」
「マキ まで!?」
こうして当分の間、俺を仲間外れにされた
しかし、確かに切ったが、あの時あの剣から奴の波動? みたいな物を感じたが、なんだったのだろうか?
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「申し訳ありません、閣下」
「…まあ、神どもの手に渡る前に回収出来て何よりだ」
「はっ! しかし閣下、なぜあの者に《鬼刃》を?」
「あれは良くが強ければ強いほど、蝕もうと剣がするのだ」
「剣が、ですか」
「そうだ」
「…ではこれまで通り、私は奴らの監視をして参ります、ルシファー閣下」
魔物は消えた
「ルシファー閣下…か。私はいつまで、自分の名を取り戻せるのだろうか」
彼は知っていた
彼が本当の名を取り戻すのは、魔王様が悲願達成するまでだ、と
「次は奴らを出すか…」
そういって、ルシファーは奥の間へと姿を消した
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あれから二日後の夜、俺は一人で外にいた
「【転移】、《タマガタチ》」
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「さーてと、ちゃっちゃと終わらせますか」
「なんだお前?」
「見ねー顔だが誰だ? 子供がこんな時間にゴブリン様にようか?」
「…そうだね〜、まず死ね」
俺はバッサリ切った
「こ、このガキー!」
「セイッ!」
二体、三体…次々倒して行った
「我が領地に入ったこと、後悔させてやる!!」
親玉登場だ
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ゴブリン Level42×18
ゴブリンキング Level72
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うわつまんね〜
「セイッ!」
俺は上から垂直切りをした
あっさりと真っ二つ
逃げ惑うゴブリンを一匹残らず一掃したのは、言うまでもないだろう
そして、その後帰った時の説教と、依頼金含む俺の財産がどうなったかも、言うまでがないだろう
To Be Continue...
ひとまず、第二章は終了しましたが
第三章乞うご期待!
疲れるな、毎日の投稿…
それでいて、お気に入りゼロだし…