第四話 臨の正体
「は?20年後の世界?な、なに言ってんだよ。まぁ確かに鏡の中に入れたのは、すげぇ次元が違う感じだけど…。未来に来るってのもいろいろとおかしいだろ!!」
「お前がどう考えようが自由だが、これは現実だ。」
臨は、ゆっくりと静かに夏輝に話しかける。
「どうしても信じられないと言うのならば、この部屋の外を見てみるか?まぁ、見る影もないと思うけどな。」
「?それどういう意味だ??」
夏輝はベットから降りながら、首を傾げる。
「じゃあ、説明をする。外に出よう。お前には外の景色を一度、見てほしいからな。」
臨はそう言うと、入ってきた入り口の前に移動する。
「早くお前も来い。」
「あ、あぁ。」
夏輝は返事をすると、臨の元に駆け寄った。
「まず、私の説明をさせてもらう。私は、未来のお前の秘書みたいなことをしている。」
二人は歩き始める。
「ふーん…。というかさ、未来の俺っていねぇの?」
夏輝がそう言った途端、臨は下を向いて黙ってしまう。
「あー…と、な、なぁ。未来の俺の秘書ってことは、俺は社長かなにかなの?」
「……ん?あぁ、いや、社長と言うよりはリーダーという感じだな。」
「リーダー?」




