第十八話 扉
「な、なんで夏輝君がそのこと知ってんの!?」
「うん、そのことは僕たちしか知らないんだ。」
三人は夏輝の言葉に驚きを隠せない。
「ただ、あの部屋はいろいろ試したが、なにをやっても開かないんだ。」
臨は驚きながらも返事をする。
「で、なんで夏輝君が秘密の部屋のこと知ってるの??」
梓が夏輝の顔を覗き込む。
「いや、なんとなく頭の中に浮かんで…。」
「なるほどな…。まぁ開くかどうかは一旦置いて、秘密の部屋に行くか。どのみち行く予定だった。」
武器倉庫の中にある秘密の部屋は、二階の一番奥にある。
「ここだが…。」
「ね?ドアノブがないくせに…えいっ!!…ほら、押しても開かないの。」
梓が、夏輝に見せながら説明する。
梓が言った通り、扉にはドアノブがなく、押しても引いても開かない。
「爆発させようとしても、全く開かないんだ。」
臨が、扉をずっと睨みながら夏輝に説明をする。
「ん?扉に何か書いてるぜ。」
扉を見ていた夏輝は扉の真ん中の方に書かれてある文字をさした。
「ほ、本当だ。こんなに小さな字、だれが書いたのかしら。」
梓は目を細めながら、その文字を見る。
「この扉は、大秘宝の刀に導くもの。使い方を間違えれば、刀を持つものは呪われ、世界は暗黒の闇に包まれる。ってかいてある。」
梓が文字を読み上げた。




