第十七話 みんなの武器
「じゃ、僕たちが主に使っている武器を教えるね。」
徹が仕切り役になる。
「まず、臨さんは知っての通り剣を使う。梓ちゃんはピストルを使って、息吹君は魔法杖を使う。僕は槍を使うよ。」
夏輝は徹の話を聞きながら、倉庫の中を見渡していた。
「たくさんあるんだな。」
「あぁ、この中から自分に最適だと思うものを見つけろ。」
夏輝はそう言われ、すぐにいろんな武器を見に行く。
「ふん、本当にガキみたいだな。あれが勇者になれるとは思えん。」
息吹が、また小さく呟く。それを聞いた臨が息吹の元に寄った。
「息吹、いい加減にしろよ。何が気にくわないんだか知らないが、そんなに夏輝を侮辱するのなら、お前は遺跡には入らせない。」
「!!…それはお前が決めることじゃないはずだ。お前がなんと言おうと、俺は勝手に遺跡に入るぞ。」
息吹はそう言い残して、倉庫を出ていった。
「どうだ?何かいい武器は見つかったか?」
臨が息吹とわかれたころには、他の三人はもうすでに二階にいた。
「どれもいいものなんだけど…。なんかピンとくるものがないんだ。」
「…そうか…。」
臨はまた考え込む。すると夏輝が三人にあることを質問した。
「なぁ、この倉庫に秘密の部屋ってないか?」




