第十六話 武器倉庫
「う、うそ!?絶対に避けられないって伝説の臨の剣を、避けた!?しかも不意打ちだったのに…。」
臨は、梓が言ったとおり、絶対に避けることのできない剣士と言われている。その臨の剣を、夏輝は華麗に避けた。
これには、あの息吹ですら目を開いて驚くほどだった。
「すっごーい、夏輝君。」
梓が夏輝の元へ駆け寄る。
「これって、夏輝君が力を得た証拠ですかね?」
徹は夏輝の元に駆け寄りながら、臨に質問する。
「まぁ、そう言うことでいいだろう。」
「うそぉ!?なんか実感がないのが嫌なんだけど…。」
夏輝は喜びと悲しみの複雑な気持ちでいた。
「まぁ、喜んでおけ。この石に触れて力を得たやつは、お前だけだ。」
臨も軽くほほえむ。
「そ、そうなのか。」
「よし、じゃあ次は夏輝君の武器探しだね!!」
梓はノリノリで部屋を出ていく。
「そうだな。お前にも使いやすい武器があるといいな。」
そういって、臨も部屋を出ようとする。夏輝はそれに続いた。
次にたどり着いたのは、武器が保管されている武器倉庫だった。
「うっわ、めちゃくちゃ武器倉庫があるじゃん。」
倉庫は三階まであり、一階には剣や槍などの刃物系の武器、二階には銃や魔法杖、三階には防具があった。




