第十四話 保管部屋
「いえ、夏輝様の命令でない限り、そう簡単にはお入れできません。」
(うおーーー、すげぇ俺。めっちゃカッコいいじゃん)
夏輝は心の中で少し感動していた。
「なら、問題ない。ここに夏輝がいる。まぁ二十年前の姿だがな。」
臨が夏輝を前に押し出す。
「!!!!!!!」
監視員は、驚かながら夏輝をジロジロ見ている。
「確かに夏輝様の面影はありますが…。」
「入れてくれるか?」
夏輝は、監視員の少し怖がっていた。
少しの間沈黙が訪れたが、
「わかりました。どうぞお入り下さい。」
と言って、五人を部屋の中に入れた。
「よかったな、入れてもらえて。」
「あぁ。」
息吹はそう言いながら、部屋を見回す。
「いー君でも興味深そうにしたりするときもあるんだね。」
梓は息吹の様子を珍しそうに見ている。
部屋は白く、鉄でできており、一番奥には小さな四角い箱が置いてある。
「あん中にエネルギー石が入ってるんだろ?」
夏輝が走りながら奥に進んでいく。
「ふん、あいつはガキか。」
息吹は夏輝を見ながら、ぼそっつ呟いた。
「ん?この金色の石が、あのエネルギー石なのか?」
夏輝は箱の中をのぞく。
「多分それだろうな。取り出せるか?」
「おう。小さな取り出し口があるぞ。」




