第十一話 仲間
こんこん
扉を叩く音で、夏輝は目覚めた。
「夏輝、起きたか?」
向こうからは臨の声。
「ん、今起きた。」
「支度したら、昨日居た部屋に来い。場所はわかるよな。」
「おーう。」
夏輝は眠たそうな声を発する。臨はそうか、と返事をすると足音をたてて部屋から離れていった。
「もうそんな時間か…。」
夏輝はベットの横に置いてある時計を見る。もう九時をすぎていた。
夏輝はすぐに起きると置いてあった服に着替え、指定された部屋に移動した。
プシュー
ドアを開く。部屋の中には、臨以外に男性二人、女性一人がいた。
「へぇー、この子があの夏輝の二十年前の姿かぁー。」
一番初めに夏輝に話しかけたのは、女だった。
「私は梓。ここにいる四人は、みんな夏輝と同じチームだったんだよ。」
「こらこら、梓ちゃん。今は違うチームみたいな言い方やめなよ。はじめまして、僕は徹。よろしく。」
次は眼鏡をかけた男が、話しかける。
「で、この人が息吹君。」
「……。」
息吹と呼ばれたもう一人の男は、黙って夏輝を見る。
「な、なぁ臨。この人たち…なんでいるの?」
「ふん、それは私に聞くことじゃないだろう。」
「私たちは遺跡に行くためのサポートをしにきたの。」




