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逃げる男 【起承転結の『承』】

【逃げる】に-げる


[動ガ下一][文]に・ぐ[ガ下二]

捕まらないように、追って来るものの力の及ばない所に身を置く。

面倒なこと、いやなことから積極的に遠ざかろうとする。直面するのを回避する。

(国語辞典より)




男は云う


『俺は家を出る、二人で住もう』


『君の住む町で部屋を探そう』


『俺が住むトコロから遠い、君の町で』



そんな都合のいい台詞に女は


男が自分のモノになる第一歩と勘違いする



『いつか落ち着いたら』


『会社の皆を呼んで』


『ホームパーティをしよう』


『もちろん、君はその時には会社を辞めているんだから』


『招待しても問題ないよね?』



『ただ・・・・・』


『今が大事な俺たちの微妙な関係を』


『会社で噂するようなヤツは』


『俺たちの家に』


『呼ばなくてもいいよね』




男と女の情事が

社内で噂になり始めた



探るような同僚の眼


それに

さいなまれるようになった

女の神経が病むその前に



男は優しくそう云った


女にはそれで十分


それだけで

女は会社での非難も気にならなくなった



『誰にもこの恋に口出しはさせない』



非倫理的な行為をしているにもかかわらず


自分の行為を正当化し


愛する男さえいればいいと


一人という孤独に慣れていった



そして女は

誰にも


この恋の相談を出来なくなった



女の住む町で


男は

あるマンションの一室を借りた


男は


女に安心を与えると云う名の

疑似餌を投げた


そんな餌を目の前にぶら下げられた女は


離婚の話は進んでいるのか

いつ自分だけのモノになってくれるのか

いつになったら、休日を共に過ごせるのか・・・・


そんな男が困る追求を

口から発する事が出来なくなった




逃げる男 【起承転結の『転』!】へ続く・・・・・


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