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第44話 VSエミティ・ドール

空は夕闇に包まれ、もう沈む夕日に照らされ彼自慢の愛武器が照らされる。


「もう引け!おまえたちでは俺様は倒せん!」


幻夢を最後の一人に突きつける、日本刀のようだが反りが浅く両刃になり普通の刀より横に広い。


「くっ!裏切り者め!」


男はまだ動ける仲間と共に引き上げた。


「ふぅ〜俺様とした事がまた道に迷った」

幻夢を鞘に戻し、ベンチに座る。

辺りは何もなく真ん中に小さな噴水、それと自動販売機が3つ置かれているだけだった。


「何か来るな……敵なのか?」


俺様は幻夢を持ち上げ立ち上がる。


〜〜〜〜〜奏歌〜〜〜〜〜

すっかり暗くなり自動販売機の光だけで何の光もない広場に着く。


「奏歌、下がっていろ」

『うむ、輝の意見に賛成なのだコゾウ手を出すな』


僕は言われた通りに下がり、輝は暗闇に鋭い眼光を向ける。


「………お前たちは【黒の十字架】の者か!」


じょじょに目が慣れてきて僕も輝と同じ方向をみる。

「違う………お前は誰だ?」

「ふふふ……いいだろう教えてやろう!」


不適に笑い、僕達に向かって指を指す。

輝は拳を握り、何時でも反撃する体制に僕はブンの磁力を発動させ高速回避の準備をした。


「勇者だぁ!!!」

「…………バカか?」

「ゆ、勇者ですか?!」


自身満々に答える勇者に僕達は多少困惑するが立ち直る。


「で、その勇者がなぜここに?」


敵意は無いと判断したのか楽な姿勢になり、僕もブンの力を解除した。


「俺様は追っ手に追われていてな返り討ちにしてやったわ!」

「敵?【傀】のことか?」

「【傀】?違う【黒の十字架】だ」


輝は勇者を一瞥し、僕に辺りの警戒をしてくれと頼む。


「なぜ追われている?」

「俺様が今の遣り方が気に入らないだけだ、裏切り者になっちまったが………!」


突如として大量の氷柱が降ってくる。


「ブン!」

『うむ!』


銀王を発動、サイズを大きくし本体を投げる。

氷柱は銀色の閃光に触れあっと言う間に蒸発した。


「クルツ?クルツ居のか?」

「奏歌、違うクルツじゃない……だが………」


輝は複雑な表情を作り、戦闘体制にはいる。


「奴等め!小賢しい事を!」


勇者が剣を抜き、構えた。


「………………」

「なんだろ………不気味だ」


僕達を囲むように六人の同じ格好をした人間が出てくる顔半分を真っ赤なサングラス見たいなもので多い、黒いコートのような服をはためかせ、左手には機械のワッカがはめられている。


「くそ!エミティ・ドール……完成していたのか」

「エミティ・ドールだと?魔術師じゃないのか?」


輝が拳に蒼い閃光を纏わせ、勇者は居合いの構えで答えた。


「お前達が魔術師だと思っている連中は名称をエミティと言う……魔術師よりタチが悪い呪文なんかないからな」

「じゃあ、彼らは魔術師じゃないの?」

「その通りだ!来るぞ!」


エミティ・ドールはみんな僕達を標的に左手を翳す。凄まじい冷気と共に氷柱が向かってくる。


「!当たる訳には、行かない!」


僕は素早く銀王を投げて、木に引っ張って貰って回避する。


「ブン頼りにしてるよ」

『任せておけ!』


磁力移動で加速、視角からの攻撃だが簡単に避けられる。


「なっ?!んっのー!」


磁力を利用し鳩尾に体当たりをする、よろけた隙に銀王で上空に打ち上げ、落下と同時に銀王を投げて、最後に叩き着けた。


「………………」

「そんな、効いてないの」

あれだけのダメージを与えたにも関わらず直ぐに立ち上がる。


『コゾウ!止まるな!』

「はっ!」


冷気を纏った拳を僕に振り上げ殴りつけるがギリギリ磁力結界をはった。


「どうだ!僕だって進歩はするんだ!」

『コゾウ!反撃だ!』

「うん!」


磁力で相手を引っ張り、銀王の頭を腹部にぶつける。すかさず、輝直伝の回し蹴り、止めの新必殺技!


「銀吹雪!」


銀王の銀色の閃光が一直線に相手を貫き磁力で動けなくなった所を巨大化した銀色の閃光で叩き潰した。


「………………」

「っ!まだ」


ボロボロだが平然と 立ち上がるり、また向かって来る。


『変だ………まるで此方の手を出させてるような』

「くそ!この技で決まりだ!」


回りに氷の針が出来て、四方に広がる。

そして次々に氷の矢が回りに飛ぶ。


「っ!輝こっちに!」

「任せた!」


輝が僕の所に来て磁力結界で矢が反発し地面に刺さる。


「うぉぉ!旋風!龍共鳴!せぇぇぇぇい!必殺!勇者彗星斬!」


凄まじい音を放ち矢を落とした後、エミティ・ドールを一閃で斬る。

なぜか回りに流れ星が大量に流れ消える。


「………………」

『生き物の気配はするのだが………なんなのだこの冷たさは』


ブンがエミティ・ドールを睨み付け、考えを巡らせる。


「まだ五人残ってる!行くよ!」

『待て!お前はそろそろ援護だけにしろ!』

「なんで!まだ余裕だよ?」


ブンに止められ、渋々したがう。


「ブンの考えは正しい……確実に俺達の動きを学習している」


ブンの考えが分かるのか、輝が一歩前に出て拳を構えた。


「少年!こっちの青年の言う通りだわざと攻撃を受けてやがる………さっきの技も三回目でほぼ見切られた」


その話が本当なら僕の攻撃や技も殆ど学習されて閉まったかもしれない。


『納得したか?撤退すり方法を考えなければ』


なおもジリジリと積めてくるエミティ・ドールの異様なプレッシャーに唾を飲み込む。


「出来るだけ学習されずに動かないと………輝はともかく僕は」


とうとう自動販売機の所に追い詰められる。


「こりゃあ、銀髪の少女より達が悪い」


一斉に手を翳され大量の雹が飛んでくる。


「くそ!旋風!龍共鳴!」

「耐えてくれよ!磁力結界!」


さすがに学習されたのか一点に攻撃が集中しだす。


『いかん!コゾウの精神力が限界なのだ』


じょじょに結界が歪み、崩れそうになる。


「下がるっす!」

「え?」


目の前に巨大な氷の壁が出現し黒い煙幕がエミティ・ドールを囲む。


「おお!クルツ!フロナ!」

「クルツ!、フロナさん!」

「久しぶりだな、クルツ」

久しぶりに会ったクルツに思わず抱きつく。


「どこ行ってたんだよ!」

クルツは無言で僕を引き剥がす。


「いろいろっす」

「みんな引くわよ!」


そのまま逃げ切る事に成功し、クルツ達はサッさと居なくなる。


「………クルツ」

「とりあえず元気そうだな、エミティ・ドールについて報告しなくちゃな」



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