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第42話 吸血鬼VS勇者

勇者は頑丈なのですよ!

紫東春樹の家をカッコよく去ったのはいいが、行く宛がない。


「しまった……俺様……迷子だ」


取り合えず人目の多い所で追っ手が迂濶に動けなくする。

幸い町並みは向こうと差ほど変わらないのが助かりだ。


「う〜む、どうしたものか」


途方に暮れていると、ガラの悪そうな若者が六人何かを囲っている。見ると長い銀髪を靡かせ、魔的な輝きを放つサファイア・ブルーの目を光らせた少女が立っていた。


「む!勇者として見過ごす訳にはいかんな!」


いざ立ち上がると少女達は裏路地の人目の付かない所に入っていった。


(いかん!いそがねば!)


急いで追う、一応こっそり路地を除く。


「?!」


(なんだこの感じ!?禍々しさ?憎悪?!)


「ば、化け物!ぎゃ!」

「来るな!く、ぐあゃ!?」


(なんてこった!勇者センサーが危険だと言っている)


「あはは!わたしを満足させてくれるんでしょ?」

「ひぃー!ぐぁ」


指から伸びた血の針が男の胸に刺さり、ミイラの様になる。


「まだ、完治しないや……厄介な攻撃してくれたね、ねぇ、君は誰なの」


俺様は気付かれいることを知っていたので俺様の愛武器“幻夢”を取りだし構える。


「俺様は勇者!勇者セイ・コントだぁ!」

「ふふ、勇者ねぇ」


(やばいな……こいつ可なり強い)


「で、勇者樣はわたしをどうするの?闘ってみる?」

「貴様がどういった力が有るか知らんが!引くわけにはいかんな!」


俺様は居合いの構え、少女は血の剣を作り、回りに血の塊を待機させている。


「あは♪貴方の血は上物ね、これでまた強くなるわ」

塊が一斉に向かって来てニードルになる。


「その程度!ふう、はぁ!」


抜刀の風圧でニードルを叩きつけ有効攻撃範囲までの距離を詰める。


「受けなさい」

「何?!」


左右から血の剣、真後ろから血のハンマー、真上から二本の大鎌が迫る。


「終わりね♪」

「詰めが甘い!必殺!旋風!龍共鳴!」


幻夢から凄まじい音波が出て、血の武器の形を崩す。

「ふーん、やるわね」

「きてないな……やはり直接叩き込むか」


少女も血の塊を剣に集中し余裕の表情で構える。


「いくぞ!俺様の無双勇者流の技!見せてやる!」

「はは、わたしも本気で殺るわ♪」


少女は突きの構え、俺様は抜刀の構えでお互いの距離を縮め最高の一撃を放つ!

「必殺!月花十字斬!!」

「苦しみ!死になさい♪」

お互いの刃が交わり交差する。


「ぐぅ!がはぁ!」

「ふふ♪舞い上がれ鮮血!狂気と憎悪!響け!死の旋律!」


少女の方が攻撃が早く腹部に突きが刺さる。

そのまま血の弾丸で空まで舞い上がり大鎌と剣が四方から切り裂いた。


「染まりなさい!死の色に♪」

「ぐぅ!だが!終わりじゃない!」


何とか見切りで腹部と左肩意外致命的を避けてあっりたけの力で叩き込む。


「きゃ!っ驚いたわ流石に勇者と名乗る事は有るわね♪」

「ふん!この程度で俺様が屈すると思うな!」


壁に叩きつけられた少女はゆらりと立ち上がり、俺様を一瞥するサファイア・ブルーの眼が俺に恐怖を覚えさせた。


「今日はここまでね、楽しかったわ♪」

「逃がすっ………見逃したと言うことか!くそ!」


少女が消えた瞬間に致命的な傷から血が溢れ立てなくなった。



「やばいな止血は出来たが血が足りん」


ふりふら歩きながら紫東春樹の家に行く、ドアを無理矢理あけた。


「なんだ?!おい勇者!」

「済まない何か食わせてくれ」


夕飯が肉料理で助かった!勇者たるものこの程度で音をあげるなど!情けない自分を鍛え上げねば!


※十分重症で普通ならとっくに死んでるレベルの怪我です。


「勇者?!」

「フロナか、カッコ悪い所を見られたな」


クルツにオンブ去れながらフロナは悲鳴をあげた。


「お前達、良く聞いてくれお前達が敵と遭遇した時に銀髪とサファイア・ブルーの瞳を持つ少女がいたら逃げろ!闘おうと思うなよ」

特にクルツに言って聞かせておいた。


「あんたはソイツに襲われたのか?」

「ああ、尋常じゃないな」

体が大分楽になったので軽く体を解す。


「春樹、すまないが」

「ここに居ていいぞ、一人増えても構わん無駄に部屋数の多い家だしな」


済まないと頭を下げ、傷と疲労を回復する為に早めに就寝した。

「銀髪の少女か、奏歌なら何か分かるかもな」


皿を片付けて、クルツと話し合う。


「そうっすね……輝なら交戦してるかもしれないっす」


タオルを絞り、フロナの頭に載せ体温計を見る。

安堵の表情を見せ一息ついた。


「どっちにしても、セイ・コントがここまで傷をおうのは尋常ではないっすね、気を付けた方がいいっす」

「かもな、取り合えず情報だけでも聞き出すか」


レイが風呂から戻って来て先にクルツに入ってくれと頼んで銀髪の少女について聞いてみる。


「ごめんね春樹、私ってずっと封印されてたから」

「気にするな」


レイは寝室に戻り俺は食器を洗った後、日課のランニングに行き、風呂に入り寝た。

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