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第33話 拉致されて

ここら辺りで急展開?

球技大会も終了し今日から夏休みに入った。

学校は休みになるけど“魔除屋”の仕事に休みはなかったりする。


「いってきま〜す」


今日も以来でフクロウさんの所に行く。


『今日は何の用事なのだ?』

「ん?今日は呪術のかかった魔術書の呪力を取り除くんだ」


何時もの用にブンを頭に乗せ、目的地に向かう。


「ん〜お待ちしてました〜こちらにど〜ぞ魔除屋さん」


相変わらず言葉を伸ばすスローテンポの喋り方になれない。


「分かりました、行くよブン」


僕は“これで貴方も呪術マスター!誰でも出来る呪い方!”

を見ているブンを抱え倉庫にでる。


『せっかくいい物を見つけたというのに…』

「後で買ってあげるから、少し待って」


ブンはすごく嬉しいのか、変な躍りを踊っていろ。


「ん〜あんまり踊ると〜私のMPが無くなちゃいますね〜」


フクロウさんの意味不明のリアクション?に困惑しながらも呪い魔術書の前に行く。


「よし!行くよ銀王」


銀王に魔除針をセットし、魔術書に叩き着ける。

魔除針は魔術書を無傷で貫通し呪力を奪い紫色になった。


「よし!依頼達成だ」

『おわったか!では早く買うぞ!』


フクロウさんの元に行き、魔術書を手渡す。


「ん〜ご苦労様〜」

「あのお店まだ開いてます?」

「開いてますよ〜、レジ係が居ますからその人に会計をして貰ってください〜」

フクロウさん個人の家からでて店の方に行く。

さっきブンが欲しがっていた呪い本と僕が選んだ“簡単式神セット五百枚入り”をレジにもって行く。


「いらっちしゃい…って緋口か、なんだその金槌と餅?」

「烏間くん?!なんで居るの?」

「バイト…ギャャャ?!」

突然の悲鳴にビックリして尻餅をついて閉まった。


『成敗!我輩を愚弄するとわ!』

「あたた!放せ噛むな!」

ブンが噛みついたらしく烏間くんが必死に腕を振って引き離す。


「ブン!落ち着いて!」

『む!我輩としたことが……すまぬ金髪コゾウ』


歯形がクッキリと残った左腕を見つつ、許してくれた。


「二千五百円だ、五百円まけてやるよ」

「ありがとう!また来るね」

「おう!」


フクロウさんのお店をでて帰り道をゆっくり歩く。


『ふふふ!あの晃四郎に復習する時が!』


ブンが何やらぶつぶつ呟いている。


『これで……む?!コゾウ?!』

「え!?」


ブンの忠告よりも早く、目の前に敵が現れ何も出来ないまま銀王を弾き飛ばされる。


「なに?!くそ?!」


僕を羽交い締めにしたまま全く動かない、背中に柔らかい物が当たって気持ちいい。


(って!そんな事考えてる場合じゃない!)


「うし、才鬼ようやったで」


僕の目の前に岡村 霊弥が現れる。


「君は!」

『くっ!コゾウ』


ブンは岡村に捕まれ身動きが取れない。


「ぶ、ブン!くそ!放せ!」


いくらジタバタしても銀王を持ってない僕は非力なので全く動かない。


「安心せい、交渉のキーカードに手荒な真似はせえへん」


そのままブンと僕を一緒に空間転移し何処かの部屋につく。


「よしそこの白いの、行くで」

『な、何を!』

「ブン!」


また空間転移で僕の前から居なくなった。


〜〜〜〜〜ブン〜〜〜〜〜

我輩はまた拉致された道に連れてこられた。


「あんさん、そこの武器持って狩崎の家に行くさかい、拾え」


我輩を掴む鬼人は我輩を銀王の前に静かに卸す。


『コゾウをどうすつもりなのだ!』

「別にワイらの交渉の切り札になって貰うだけや」


岡村はまた我輩を抱え空間転移をする。


「少し我慢してくれ、直ぐ解放するからな」


岡村は太刀を鞘から抜いて庭に行く。

庭には輝が殺気を放ちながら立っていた。


「なんや、殺気だっな…手荒な真似はしてへんよ」

「……目的をはなせ」


輝は低く威圧するような言葉を放つ。


「いま緋口奏歌はワイらが預かっとる、返して欲しかったら力を貸せ…詳しい事は明日の零時に羽賀山に」

ブンを下ろしまた空間転移で居なくなった。


『すまぬ我輩がついて居ながら』

「大丈夫だ……みんなで取り返すさ」


〜〜〜〜〜奏歌〜〜〜〜〜

「えっと…離して貰えると嬉しいな」


ゆっくりと手を放すが背中に何か当たっている。

僕はゆっくり振り替える。

「咲鬼?!」

「………動かないで」


次の瞬間には360℃あらゆる武器に囲まれていた。


「き、君がなんで?!」

「私は鬼神だから」


未だに目の前に居る咲鬼が信じられない。


「……本当に…鬼神なの?」

「えぇ…そうよ」


真っ直ぐな目で僕を覗き込む咲鬼に僕は信じるしかない。


「………ごめんなさい…私は貴方を騙していた」

「………そんな事は…」


何処までも無表情で語る咲鬼を僕は見ることしかできない。


「でもさ…楽しかったじゃん…」


咲鬼は目を見開いて、また表情を戻す。


「そりゃ、君は任務だったからかも知れないから楽しかったわけじゃ無いけど」

「…………楽しかった」


思わぬ回答にビックリする。


「………私は幽弥以外と一緒にいて初めて楽しいという感情を持った……デートした時は任務は関係無かった、信じて欲しい」


こんなに長々放す咲鬼は初めてだった。


「………うん」


信じるに値すると思った、根拠は無いけどなんとなく確信は持てたんだ。


「これを飲んで」


あからさまに毒物ってわかる瓶を取り出した。

だって瓶にドクロ書いてあるし。


「ちょっと、そのあからさまに毒物じゃん」


ちょっとでも動こうものなら四方から刃が飛んでくるに違いない。


(どうしよー殺される事はないだろうけど、どんなことが起きるか!?)


「……………」


無言で蓋を開け近くに来る。

僕はギュツと目を瞑り覚悟を決める。


「ん………???!!!」

口に柔らかい感触を感じ苦い液体が口に入ってくる吐くわけにも行かず全て飲んでしまった。


「な、な、な、なぁー!!!」


恥ずかしい、めちゃくちゃ恥ずかしい!


「……………1日の最後に解毒剤を飲めば死ぬことは無い」

「く、口移し………」


僕は毒物の作用なのか、まともに立てなくなった。


ぶぉん。


「なんや?何があったんや?」


岡村が空間転移で現れ、咲鬼と僕を交互に見比べる。

「…………口移しで毒物を飲ませただけ」


僕はさらに顔を赤くしていると思う。


「……………さいで、ほな帰るで」


今日二度目の空間転移は案外あっさりしていた。

ちなみに岡村に背負われてたり。

駅前のマンションに付き、才鬼を先に入らせる。


「なぁ、奏歌く〜ん♪才鬼に手を出したら削除するでぇ?」

「そ、そんなことしないよ!」


岡村が変な事を言い出す。それより僕はどうなるんだろう……。

この先にやっていけるのか?

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