第20話 磁力移動と奏歌の特性?
今回は短めですよ!
「……やりすぎやブロン」荒れ果てた公園を見て岡村 幽弥は呟く。
「僕のせいじゃないよ?予想外に邪鬼が暴れた」
「確かに……なんかゾワゾワする感覚があったな」
「……………幽弥」
服を引っ張り才鬼が幽弥を呼ぶ。
「ああ、帰ろうか…んじゃまたなぁブロン」
ブォン……。
「……いっはいあの感覚はなんだったんだろ?」
「ふぁー、眠い……完全に遅刻してるよ」
僕達は昨日の一件で見事なまでに寝坊をしていた。(輝以外)
「心配ない、昨日のブルーノとの闘いの後が爆発物が仕掛けられた事になっているらしい」
説明しながら、僕に朝食を出してくれる。
「だから学校は休みらしい」
「やった!皆勤賞は逃してない!」
手早く朝食を食べてジャージに着替える。
「では、ランニングに行ってきます!」
「待て奏歌、その前にブンに聞きたいことがある」
とりあえずブンがいる僕の部屋に向かう。
「ブンお前、昨日なにか感じなかったか?」
『……む、そうだな我輩達の主に極めて近い感じがした……ゾワゾワする感じだな』
ブンは目を細め僕の頭によじ登る。
「……極めて近い存在?いるのか?神鬼に近い存在が」
『……ああ、恐らくな…だが…この世界にはいない』
「そうか、ありがとう」
『それより!貴様は我輩が鍛えてやる!』
急に元気になったブンは僕の頭の上でジタバタ暴れた。
「はいはい、じゃ始めよ」
一時間程、今までしてきた特訓をした。
「はぁはぁはぁ……終わった」
『……やっぱりなコゾウ…体力ないな』
ブンは銀王を引きずりながら、僕の元にくる。
『コゾウの弱点は我輩の能力で補う!磁力の使い方を学んでもらう』
「わかった!」
銀王を発動させる、ブンの鬼術を追加する。
『ではまず!起動力の無さを改善する!反発の力を利用するのだ』
「反発?+と+が放れる原理を使うの?」
『物分かりがいいな!』
僕は早速試し見事に地面にぶつかる。
「………痛い」
『馬鹿者!先にマーキングしておかないからこうなるのだ!』
こってり怒られた。
ブンの教えを真面目にこなす。
『大分慣れてきたな…熟練すればマーキングなしに磁力移動が出きるようになる』
「いたた…あ、ありがとう」
この磁力移動は結構難しく、着地の時に+と−の調整をしなくてはイケなかったりする。
もし、それを怠ると引き合う力が強すぎてぶつかる、もしくはぶっ飛ぶ。
「おつかれさん、昼飯できてるぞ」
「うん、凄くお腹すいたよ」
『…思ったのだが…コゾウは対価を支払ってないような気がするのだが?』
「どんな対価だ?」
僕は輝に対価の内容を伝える。
「………たぶん元から不幸なんじゃないのか?」
「「『………………なるほど』」」
ちょっと悲しくなる事実でした。