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キアラン 28
「拝啓 キアラン様
このたびは、私のせいで本当に申し訳ない事をしてしまいました。ごめんなさい。
そして、ありがとう。
私を救ってくれたこと。感謝します。
これからは、貴方と私は会うことは無いでしょう。父から外出の許可が出るのも厳しくなるでしょうし、会うことはまず無いと思います。
私は貴方に会ったときに、素敵な方だと思いましたよ?どうか、そのままでいてください。
もしも……、もしも私と貴方が会うことになったら、私は貴方に言いたいと思います。
また……会えるといいですね。また、その日までお元気で。
フィオナ」
丁寧な字でこの手紙はつづられていた。
「…………なんだよ」
キアランは自分の髪を恥ずかしそうにくしゃっとかきあげた。