第六話 悪魔変換~アイ・一死目~
一死ってのは気にしないでください。
人間をやめるって意味だと強引に思ってくれれば……。
「……もしかして…………」
俺は、目の前にいきなり出現した七人の女達を見ながら、
横にいる『悪魔の王』を見ながら問う。
「まあ、『跳躍者』の考えている通りだ。
おい、お前ら、『跳躍者』に自己紹介してやれ」
すると次々に個々の返事をする七人。
だが、その返事には統一性が無く、纏めるとか、何それおいしいの?的なことになってる。
「俺は『傲慢』。俺様がお前の面倒を見てやる。
光栄に思えよ『跳躍者』」
自らを『傲慢』だと名乗る、俺様口調の女。
見た目は、漆黒の、恐らく日本人よりも黒い、
肩にかかる程度の髪の、超・上から目線な女。
因みに目は紅く、けれど美人。
続いてどんどん自己紹介していく。
ってか、さっきまでの半シリアス雰囲気は何処に?
「私は…………………………
なあ、喋るのメンドい」
「さっさとしろ!」
いきなり『悪魔の王』がキレた!
まあ、大体予想つくけどさ、露骨過ぎね?
「はぁ……私は、『怠惰』。
長いからファウルでい~よ。……終わり」
今度は、髪は肩甲骨辺り、白髪でボッサボサの、
寝癖だらけのタレ目|(やっぱり紅い)の、いかにもメンドい空気を醸し出してる、けれど美少女。
「私は『憤怒』。
さっさと次に回しやがれ糞野郎♪」
……妹より女性らしくない人いましたぁ!
っていうか悪魔ですけどね!
だが、髪は床にギリギリつかない程度の真っ赤な長髪。
そして端正で、やはり綺麗なのだが、
「ああ? 何ジロジロ見てんの?」
「い、いや何でも」
すみません。
その緑ーで翡翠な威圧感タップリの相貌で睨まれると怖いんですが!?
背筋が凍る!
「次は……って、あれ?」
先ほど『悪魔の王』に返事した七人が、
いつの間にか今自己紹介した三人だけになっている。
「これからこの三人と戦うのだ。
残りの四人は、その次で会うだろう」
つまり、めんどくさいから逃走って訳ですよね、はい。
やっぱ『七つの大罪』の残りだから、『色欲』、『暴食』、『強欲』、『嫉妬』だよな。
それにしても、クセの強い人ばかり残ったな。
だって、『傲慢』に『怠惰』に『憤怒』だよ!?
…………まあ、皆さんがクセ強いのかもしれないけどさ。
ハガ○ンだって、皆さんアレだしね。PrideにSlothにWrathだよ?
あれ? またまた電波?
それよりも、悪魔変換って、まだまだ時間あんのか?
「なあ、悪魔変換って言って、さっきは焦ったけど、まだまだ時間あんのか?」
「まあ、今なら、な。
…………殺れ」
いきなり物騒なことを『悪魔の王』が呟いた瞬間、
ってか殺れって何だ!
「うおッ!?」
風が吹き、嫌な予感がした。
そして瞬間的に咄嗟に後ろへ三歩ほど跳んだ、次には、
バキィッ!
と、まるで石が木の様に壊れる感じの音がなって、
やはり本当に、さっきまで俺が立っていた場所には、石の瓦礫があった。
いや、できていた。
何者かの干渉によって、石が粉砕された。
『悪魔の王』を睨むと、
ある異変に気付いた。
先ほどまであり、今は見つからないもの。
「……『傲慢』は、どこいった?」
あの、フィア○マ……じゃなくて!
俺様口調の『傲慢』が、『怠惰』と『憤怒』を
その場に残し、姿を消していた。
「う~、答えるのメンドい」
「そんなのも分からんか。
やはり先程のはマグレか。がっかりだな」
『怠惰』と『憤怒』がそれぞれ、俺の問いに答えになってない答えを返す。
と、
「……今からは……俺様の、独壇場(支配)だ!」
「なっ!!!??」
突如、上から風が吹き、
先程と同じ風だったので、今度は右に跳んだ。必死に。
そしてまた、
俺の元居た場所の石は、粉々になっていた。
だが、先程と一つ違う箇所がある。
そう。
そこには、
「……何度も言うが、光栄に思え」
『傲慢』が、こちらを見下しながら、立っていた。
でました。
『傲慢』『怠惰』『憤怒』。
イメージそのままに書きました。
因みに、久しぶりに禁書21巻を読み、
感想を一通のみ読み、
まだ感想は受け付けますが、結構元気でまくりました。
瞬間ヤル気力478%アップ。
まあ、瞬間なんで。
これからも、私の小説よろしくお願いします!