外伝 童話1
むかしむかし、あるところに一人の女の子がいました。
名を●●●●●と言いました。
その女の子は、ある日思ったのです。
「なんで悪い人がいるのだろう?」
子供ながらの、純粋な疑問でした。
しかし、その純粋すぎて、そして何よりも本気なその思いは、
世界に決断させるには、十分でした。
女の子は、大きくなり、既に少女となって、
むかしの疑問を、探していました。
そして、その旅の途中途中で、困っている人々を救い、
まるでおとぎ話にでてくる人のように、していました。
でも、思いました。
「これでも、悪はいなくならない」
そして旅を続け、
しばらく時が経ったとき、出会いがありました。
ある少年との出会いです。
彼は、少女と出会い、そして一緒に旅をすることになりました。
ですが、少女は戸惑いました。
なぜなら、その少年は、少女が嫌いな悪の大元である、悪魔だったからです。
でも、少年は、そのことを知っても、少女と共にいました。
少年は、悪いことを何もしませんでした。
だから、少女も一緒にいられたのです。
そしてそのまま、少女と少年は悪を倒し、人々を救いました。
二人は大人となり、そして結ばれました。
旅をしているうちに、二人は恋におちていたのです。
さらに、また時が過ぎ、ついに二人は、別れることになりました。
少女は、人間。
少年は、悪魔。
その命の長さの違いは、ありすぎたのです。
少年は、その若すぎる姿のまま、
会った時と違う、老いた少女の隣にいました。
すでに命をまっとうし終えたその女性は、少年に笑いました。
「最後に、あなたという善が見れて、良かった」と。
そのまま、悪を憎んできた少女は、老いてその命を、散らせました。
少年は嘆きました。
「ここに救いは無いのか」と。
しかし、少年は決心しました。
以来、少年は再び世界を回り、様々なまほうを勉強し続けました。
ですが、その変わらない姿は、人々に、逆に、
疑われました。
少年は、追われました。
自分達が助けていた人々から、何百年もかけて、逃げなければいけませんでした。
そしてある日、見つけたのです。
使ってはいけないまほう。
少女を、少女にして生き返らせるまほうでした。
少年は、その傷ついた体で、そのまほうを使いました。
そして、世界は光に包まれ、それが戻ったとき、
少女は、その幼い体のまま、目を覚ましました。