「ネタバレと言う前に、時系列を確認いたしましょう」
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ぽんぽこ狸様の作品をみて思ったことを書きました。
元婚約者が、今さら私の前に現れてこう言った。
「今からネタバレをする」
……よく分かりませんが、まずは確認が必要ですね。
「では、時系列に基づいて、あなたの行動を確認させてください」
私は机の上に、日付を書き連ねた紙を置いた。
二月
「あなたは二月に、こうおっしゃいましたね」
――子供だけあげる。結婚はしない。
「その言葉を受けて、私は了承も拒否もしていません。
ですが、その後、夜ごと寝所に誰かが入りました」
「……それは、俺だ」
「ええ。婚姻届を先に持ってきてください、と私は何度も申し上げました。
ですがあなたは、書類は持ってこず、寝所にだけ入りました」
元婚約者は目をそらした。
「確認ですが。
この時点で、私たちは未婚でしたね?」
「……ああ」
五月
「次に五月です」
私は淡々と続ける。
「あなたは五月、屋敷を出ました。
そして“別の女性と生活を始めた”と、使用人から報告を受けています」
「それは……」
「確認です。
二月から私の寝所に通い、婚姻を拒否し、
五月には他の女性と生活を始めた」
私は顔を上げた。
「――それは、浮気ですよね?」
元婚約者は答えなかった。
その後
「さらに、その後です」
私は紙を一枚めくる。
「あなたがいなくなったあと、
まったく顔も背格好も違う人物が、私の部屋に来ました」
「……」
「その人物は、自分を“あなた”だと言い、
婚約者のふりをして振る舞いました」
「それは事情があって……」
「事情の前に確認です。
あなたは、他人に“婚約者役”をさせましたか?」
「……させた」
六月十八日
「そして、六月十八日」
私の声は、最後まで変わらない。
「あなたはこう言いましたね。
二時間かけてお見合いに来たと」
「来ただろう!」
「ですが、私はこうお答えしました」
――五月には、他の女性と暮らしていましたよね。
それは浮気です。
元婚約者の顔が歪んだ。
「それに」
私は続ける。
「私を“傷物”にした原因は、あなたです。
婚姻を拒否したまま、関係を持ったのですから」
「……っ」
「ですので」
私ははっきりと告げた。
「責任を取ってください。
纏ってください。
娶ってください」
結論
「ちなみに」
私は付け加える。
「この三年間で、私は四十歳扱いにされていましたが、
それはあなたが事実を曖昧にし、時間を浪費させた結果です」
元婚約者が叫ぶ。
「そんなの、自業自得だろう!」
「――ええ」
私は静かに頷いた。
「あなたの、自業自得です」
ネタバレと言う前に、
確認すべきだったのは真実ではなく、時系列だったのですね。
私は、言われたことと、起きたことしか見ません。
それが、あなたが三年かけて失ったものの正体です。
罰ゲームでBBAになった元婚約者を強制お引き取りなうえ、愛は今後芽生えない




