私はよく影に落ちる
下を向いて歩いてると、私はたまに自分の影の中へと落ちることがある。
そこは何も見えない暗い世界で、出ようと手を振っても、ただ空をかくことしかできない。
やがて無意味だとして諦めると、私の中に次々と暗い感情が入ってくる。
「私はいない方がいい」、「どうして私なんだろう」、「貴方達にはもっといい人がいるのに」、そういった自分を卑下する言葉達が。
それらは私の身体をどんどん蝕んでいく、考えないようにしても無駄で、次々に新しい感情が押し寄せてくる。
ぐるぐると巡るその感情たちは、次第に私の身体を削っていき泡へと変えていく。
指先から手足、頭の先から首まで、私の心が溶けゆくまでそれが続いていく。
その間はずっと胸を槍で刺されたかのような痛みが押し寄せる、私の身体全てが泡となるまで、それが消えることはない。
「消えたくない」、心が消える寸前に必ず芽生えるその感情は、無意味だと言うように、直ぐに心が泡へと変わっていく。
そうして全てが泡となって消えた時、私の落ちた影を誰かが埋めるのだ。
それは「大丈夫」という言葉と笑顔で作られた私で、毎回雑に埋めていく。
それだから次の私が落ちるまでの期間はどんどんと短くなっていく。
これが私の生きていく上のサイクルだ。
いつまで続くのだろう、いったいどれだけの私をこの影に消せば気が済むのだろう。
助けてといくら思ってもそれが誰かに届くことはない。
だって私の目に映るのは、自分の影しかないのだから。
それなのに零してしまうのだ、「誰か、私を見つけて」と。
誰にも届くはずのない私の影に向かって。




