ラピスラズリの瞳は、すばるを追いかけて
少しずつ冬茜へ
焦がれゆく空の色を
見つめる瞳に
街並みは影絵のように
駅へと続く
通い慣れた道を
彩るシクラメンの
花はかがり火のように
季節の組曲が
描く新たな譜面を
奏でるように
灯り出す
街のイルミネーション
やがて染まりゆく
宙は遥かな
フェルメールブルー
ラピスラズリの
宙を追いかける瞳に
瑠璃色に染まる
十二月の夜空へと
浮かび上がる
星のイルミネーション
その星はすばる
六連星の光は
陽だまりのように
やさしく地上を照らして
ラピスラズリの
宙を追いかける星に
南の空を駆け上がる
おうし座の星々
アルデバランは
すばるを追いかけて
青い星空に
かがり火のように
あたたかな
オレンジ色を燈して
追いかける夢は
煌めくすばるのように
心の宙を
彩り照らしながら
時に彼方に
感じることもあるけれど
その光は
見つめる瞳へ
もう届いているように
描いた夢への
道を描くのもまた
自分自身と、信じて
冬の前には
葉を鮮やかに染める
秋があるように
言の葉の前には
こころがあって
言の葉の後にも
こころが、きっと
そして
冬には冬の
続く春には春の
景色が、あるように
そこにある
こころを感じながら
その燈し火を
響き合うこころを
大切にしながら
季節の組曲が
描く新たな譜面を
奏でるように灯る
星のイルミネーション
すばるが駆ける
ラピスラズリの夜空に
夢を追いかける
瞳に映る、フェルメールブルー
星空のように煌めくラピスラズリは、12月の誕生石で、石言葉は「幸運」です。画家のフェルメールがこれを原料に描いた青色は「フェルメールブルー」とも呼ばれます。
黄道十二星座の一つ、おうし座は、12月頃から南の夜空高くに上り、右肩のすばる(プレアデス星団)に、オレンジ色の星・アルデバラン(アラビア語で「追いかけるもの」)が続きます。
すばるは大小100ほどの星が集まり、肉眼でも6つほど見えます。冬に咲くシクラメンは篝火花とも呼ばれ、「想いが響き合う」「絆」の花言葉があります。
季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。