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こんなに難しいのか?

いよいよゲームスタートと思って、両足のフットペダルを前にスライドさせると目線がさらに下がった。


「あんた、しゃがみを解除していないから匍匐前進してるわよ?」

「・・・」


ま、まぁ、初めてだから仕方ないよね。

改めてしゃがむボタンを押すと画面がゲーム開始時と同じ状態になった。

そこで改めてフットペダルを操作すると、微妙に上下に揺れながら画面が前へと進み始めた。

レーダーは特に反応を示さず、あたりをきょろきょろしながら小高い丘を迂回しながら移動を続ける。


「本当に操縦しているみたいだ。」

「みたいじゃなくて、本当に操縦しているの。アンタらにとったらゲームでも、アタシたちにとってはこの世界が本当の世界なんだから。」


確かにと思っていると、レーダーに青い(マーカー)が現れた。


「敵か?」

「違う。青い点は味方機の情報。」

「ん?訓練だから味方はいないはずだろ?」

「あれはKayaの操作する機体ね。サポートAIが機体を操作できるならサポート要員として動かすのはルール違反じゃないでしょ?・・・っとおしゃべりはここまでね。さらにその先、敵機1機。釣ってきたみたいね。」


レーダーを見ると、青い機体のさらに先から赤い(マーカー)が見れるようになった。


「それじゃ、俺はディフェンダーだからKayaが操作する機体を守りながら戦えばいいってことだな。」

「正解。それじゃ、サポートするから怖がらずに行きなさい!」


Mayaの激励を受け、フットペダルを踏み込み、バーニアで加速しながら青い点に向かう。


「距離100、正面。そろそろ見えてきたんじゃない?」

「いた!」


Mayaのナビ通り、そこには両手にライフル系の銃を持った機体がいた。

相手は・・・・何と表現すればいいのだろう。

丸い頭に丸い胴体。肩も丸ければ腕も足も丸い。

あ、足の接地面だけ一応平面になっているな。うでの先には一方はシールドと思しきまっ平らな鉄板のようなモノと、もう一方には直接銃口がついた不思議な形をしている。

自動でロックオンされた機体名にはMob04と表示されている。

まぁ、訓練用だから「外見は何でもよくて、スペックいじり放題」と言われたらそれまでだけど、ここまで適当にしますかね。

ただ、その動きは意外となめらかで、どうやって割り込んでいいのか悩んでしまった。

そんな状態の時。Kayaはこちらに気付いたのか、スラスターを使って大きくジャンプすると、俺の後ろに着地した。


「合流するのおそいよ~。そしてこの素体はピーキーすぎるよ~。」


モニターにもう一つワイプが現れ、Kayaが涙目の状態で映し出された。


「操作方法を確認しながらだったから遅れた。」

「初めてだから~仕方ないんだろうけど~もうちょっと早く来てほしかった。」

「悪かったって。じゃぁ、ひとまず、牽制しかけるから撃破よろしく。」

「わかったよ~。」


俺がシールドを構えながらマシンガンを引くと、Kayaはむくれながらもライフルの一丁を機体のラックに格納して散開した。

Mob04は目標をこちらに切り替えたのか、銃身と思しき腕をこちらに向けてくる。


「サポートだからKayaと反対のこっち!」


Mobから攻撃されると判断した俺はKayaが移動した方向と反対側へ移動を始める。

まだ回避方法は習得できていないので、ひたすら”歩く”、”走る”を織り交ぜてMob04の射線を揺さぶっていく。

そしてとうとうMob04がこちらに向け発砲するようになった。

その攻撃が当たるたびに椅子から振動が伝わってくる。


「ぐっ。結構振動来るな。」

「今のは胸部に被弾したからね。相手の武器が実弾系アサルトライフルだから損傷は軽微。これがビーム系だったら良くて半壊。当たり所によっては一発ゲームアウトって感じね。」

「かなりシビアだな。」


こちらもシールドで防ごうと構えをとるが、盾を動かすことで視線がふさがれたりで思うように視野が確保できなくなり、次の行動に移りにくい。


「止まっちゃダメ!動いて!」

「そんなこと言ったって!」

「盾で敵が見えないってことは、そのシールド内に敵がいるって事よ!アンタはディフェンダーなんだから、無理に倒さなくてもいいの!」


Mayaのサポートを受けつつ回避を続け、持っているサブマシンガンで攻撃をする。

しかし、センサー上では中央にとらえているはずなのに、命中率が悪すぎる。


「ぜ、全然当たらない。」

「そりゃ、向こうもこっちも動いているんだから、しかたないでしょ?」

「ならどうやって当てろっていうんだよ。」

「まずは、慣れて。当たるときと当たらない時の感覚を体にしみこませて。って言うかKaya!サッサと撃ち落としなさい!」


そう、かれこれ2分程度たつが、一向に援護がない。


「そんなこと言っても~こっちも2機相手にしてて~あ、3機に増えた。」


レーダーをチラ見すると後方の青い点の前に赤いマーカーが3つくらい映っている。

攻撃するにはディフェンダーの俺にターゲットを集める必要があるけど、俺は1機に手一杯で、アタッカーが攻撃を受けていると。

あれ?これって詰んでない?

結局そのまま流れを変えることもできずに7分間のゲーム時間が過ぎてしまった。

ほのぼのを目指しているのですが、もう少し戦闘シーンの表現がうまくなりたい。。。

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