初の公式戦⑥
向かってくる機体は、すべて同じなんじゃないかと思うくらい姿かたちが似ていた。
でも、細かく見ると役割に合わせた装備をしているようだ。
1機はショートサイズのサブマシンガンと思われるものに少し長めの粒子サーベルを持った機体。撹乱しながら接近しての攻撃だね。
2機目は両手に銃器を持った機体。これは敵が回避した先の牽制様かな?
3機目はバズーカ砲のようなものを持った機体。1機目、2機目でほんろうした後にとどめを刺すための機体かな。
連携がしっかり取れていることと言い、相手は3人1チームのメンバーなんだろう。
私の見せ所と言ったが、ちょっと厳しいかも?
『振動が続くよ~』
「わかった!」
『一応~照準を合わせていくけど~攻撃タイミングは~お兄ちゃんに一任するね~。』
敵からの牽制攻撃を回避しつつロックオンされた敵に武器の照準を合わせる。
しかし、スコープに入ったと思った傍から外され、別な敵が攻撃を仕掛けてきてロックオンが移り変わってしまう。
それに伴い、照準もそちらに移動してしまい、一定に保てない。
「ぐっ。」
『ターゲットサイトが赤くなったら~問答無用で~撃っちゃって~」
お兄ちゃんの映っているモニターを確認すると、私の回避運動にお兄ちゃんの方がついてこれない状態になっている。
回避移動の度に現状の把握を行うところからスタートしているので、段々と顔色も悪くなり、宇宙酔いの兆候も見え始めている。
そうなると、どうしても回避の際の稼働量を下げざるを得ない状態になってきた。
おねぇちゃんや疾風さんも追いつき、敵に対して牽制をかけてくれるけど、敵はそれに見向きもせず私たちの機体に狙いを定めてくる。
次第に被弾していき、とうとう、満足に動けなくなったころ、接近してきた粒子サーベルを持った機体に胸部を攻撃されてしまった。
「あぐっ。」
「きゃっ。」
そして一際大きい衝撃の後に、モニターが真っ黒になり、中央に「shot down」と表示され、撃墜されたことを意味していた。
後は決着がつくか、制限時間の4分後まで、このまま待つしかない。
「やられちゃったか。」
『大丈夫~?宇宙酔いの~兆候があったけど~気分悪くない~?』
「何とか。宇宙戦ってこんなに激しいんだね。って言うか、途中から回避できなくなったのって、俺のせいだよね?」
『まぁ~お兄ちゃんに隠しても~仕方ないからいうけど~事実~。』
「回数こなして慣れるしかない?」
『ん~。それについては~ちょっと資料をまとめてみないと~だね~。とりあえず~体を落ち着けよ~?』
「わかった。」
その3分後、戦闘終了のアナウンスがあり、リザルトを確認すると、疾風さんが3機撃墜を果たし、無事勝利を収めることができたようだ。
コックピットのモニター映像が格納庫に切り替わったので、外に出ると、同じくおねぇちゃんも外に出てきた。
が、2戦目開始前の時以上に不機嫌極まりない表情で出てきた。
あ~。原因わかったかも~。
お姉ちゃんてば、ホント素直じゃないよね~。




