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なんか違うらしい

AIたちの世界について後書きで書いていくと、本題の内容が後書きで書いていくことになりそうなので、次回以降も、ちょいちょい方向性を変えていきます。

また、開始早々ですが、リアルが立て込んできたので、次回投稿も伸びそうです。

翌日、無事に寝坊することなく学校に向かうと、途中で友人とでくわした。


「おはよう。ソウ。」

「おはよう。金霧(かなぎり)。ふぁ~~~。」

「ずいぶん眠そうだな。どうだ?あのゲーム、結構自由度高いだろ?」


俺にゲームを勧めた張本人。金霧(すすむ)

着崩した制服の見た目をしているが、学年で30位以上なだけでなく、俺に勧めたゲームでも上位30位以内というランカーを両立している不思議人間だ。

それより自由度?AIにダメ出しされたうえに俺をそっちのけでカスタマイズし始めたが?


「初期設定についてはいろいろあったけど、無事、カスタマイズを始めることはできたよ。」

「カスタマイズは終わったのか?」

「いや、まだ。自分なりに設定してみたらAIからダメ出し食らった。」

「え?1日目から?どんな極振りステにしたんだよ。」

「スラスター周りに重点を置いて、中、近接武器によるヒット&アウェイ。」

「よくあるパターンだな。なんで止められたんだろう。」

「装甲が紙同然だから駄目だって言われた。」

「あ~。そこにポイントを振っていなかったのか。でも、普通だとバトル後のデブリーフィングみたいなときに忠告受けるはずなんだけどな。」

「しかも俺の初期ポイントが300しかなかったから呆れられた。」

「300?・・・今度一緒に素体を作り直そうな?」


やっぱり、相当低いらしい。


「あ、それよりID交換しようぜ。ゲームにインしてたら互いのマイルームに遊びに行けるからさ。」

「ああ。」


通話端末にインストールされてる端末用アプリを開き、お互いのゲームIDを交換した。


「とりあえず、今日こそ帰ったらポイントの割り振りをきめる。」

「おう、明日はちょうど休みだし、午後からゲーセンで動かしてみようぜ。」



で、家に帰ってPCをからゲームアプリを起動すると、ハンガーには素体にポイントが割り振られた状態で格納庫に飾られてた。

2パターンあるようで、格納庫には同じ機体のバージョン違い的な感じで2つ並んでいる。外見は同じだが、一方は銃機器を持ち、カスタマイズ名がアタッカーとなっており、もう一方は縦長の盾を持ち、カスタマイズ名がディフェンダーとなっている。


「あ、やっと来たわね。」

「おかえり~お兄ちゃん~。」

「・・・・ああ、ただいま。で、俺のあずかり知らないところでもうポイントの振り分けが実行されていることについて説明してもらえる?」


せっかくの楽しみを奪われた気分・・・というか、実際に奪われた。


「まず~。お兄ちゃんが理想としている~一撃離脱は~本当にプレイヤースキルが無いと~相手にぶつかって~自爆して~終わっちゃうの。」

「なるほど。」

「で、現実世界でも行われている通り、パーソナルカスタマイズをする手法として、まずはバランス型でアンタの向き、不向きを調べた後に少しずつ武装の方向性や戦術を決めたかったんだけど・・・・。」


そう言って機体の方を振り返る。


「だけど?」

「アンタが作った素体の初期ポイントが低くって、そもそもバランス型にさえできなかったのよ。」

そこは大変申し訳ないと思う。

「そこで、逆の発想で、攻撃特化型と防御特化型のステ振りした2パターンの機体を扱ってみて、アンタの特性を見極めていこうってなったの。」


言っていることはこちらのことを考えてくれているし、理に適った内容なんだろうけど、それでも一言相談があってもいいんじゃなかろうか?


「初戦で負けるにしても、無様な姿をさらして他のAIたちからアンタのことバカにされたら悔しいじゃない。」


ツンデレですか?と言うか、負ける前提ですか?

まぁ、実際問題、俺が誰かに勝てる未来は見えないけど。


「あとは、プレイヤースキルの低いアンタを勝たせるだけの戦術が組めれば私たちの評価も上がるしね!」


あ~。これはプライドのほうですか。


「そういえば~お兄ちゃんあてに~ID交換のメールが来てるけど~承認でいいのかな?」

「ああ、金霧からだと思うから承認で。」

「了解~。パブリックスペースへの入室は許可するけど、プライベートスペースへの入室は禁止設定しておくね~。」

「なんで?相談するのに格納庫とかで話したほうが楽じゃん。」


むしろ、見てもらったほうが金霧からアドバイスがもらえると思うから助かるのだが。


「却下。」


Mayaはそっけなく答えてそっぽを向いた。


「アタシたちで組み上げてくからいいんじゃん。確かにアドバイスも必要かもしれないけど、素体だったら現実で見れるだろうし、戦術だったらパブリックスペースでもいいわけじゃない。」

「おねぇちゃんはそういっているけど~早い話がほかの人にあれこれ邪魔されたくないんだよ~。」


ああ、なんとなくわかる。

金霧はそんなことないと思うが、今後、こちらの考えを無視して持論をぶっ込んでくるユーザーと交流を持つこともでてくるかもしれない。


「あ、お兄ちゃん~明日の予定が送られてきてるよ~?明日15時に高田ゲームセンターで待ってるって。」

「なに?早速対外試合?」

「というよりはレクチャーかな。俺にこのゲームを勧めてくれた人と遊ぶ感じ。」

「ふ~ん。なら、早速訓練しましょ。」

「訓練?」

「そ、せめてアタッカーとディフェンダーのどっちがアンタにあっているかだけでも見極めないと。」


つまり、これからゲーセンに向かえという事だろう。


「わかった。それじゃ準備してくる。」

俺は財布とにらめっこして、銀行でお金をおろすことを考えながら出かける準備を始めた。

<<<<<<<<<<ゲーム内電脳空間>>>>>>>>>>

模擬戦が一段落し、harukaとKAGUYAはお互い渋い顔をしていた。

「むぅ。やっぱりキャタピラだと移動速度がなぁ。2足歩行のほうが無難かもしれないな。」

「でも、旋回時に下部にかかる負荷は圧倒的に少ないよ?」

harukaは自分の足回りを調べ始める。

「こっちはKAGUYAの旋回速度を上回れなかった上に、戦闘中に負荷増大で故障扱いになって使えなくなっちゃってるし。。。」

「戦術によりけりってことなんだろうが、まだまだに詰めないとなぁ。ところで、管理AIから応答は来たのか?」

「すっかり忘れてた。えっと・・・。」

「ああ、来てる来てる。・・・・・・・は?」

「ん?」

開いた口がふさがっていないharukaを不思議に思ったKAGUYAは後ろに回り込み、管理AIからの応答文面を読むと、同じ様にKAGUYAも口を開けて固まってしまった。

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