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救いの神はすでに販売されていた

昼飯を食べ、腹ごなしをしてから金霧の待つゲームセンターに向かった。

時間にして15時ちょうどか少し早いぐらい。

ゲームセンターに入ると、金霧の姿は見当たらなかった。


「あれ?時間に余裕をもって行動するやつなのに珍しい。」


いつもは入口あたりのクレーンゲームで時間つぶしをしていて、欲しいプライズに貢いでいるのだが、今日はその姿がない。


「よっ。ごめんごめん。先に予約取って来てた。2クレジット分予約してきたけどいいよな?」

「ああ。大丈夫。」

「ただ、ゲーム開始まで1時間半くらい待つみたいだから、向こうのビルドスペースいこうぜ。AIに怒られたという機体も見てみたいしな。」


そう言ってちょっと奥詰まった場所に置かれているビルドスペースに向かう。

途中、ちょっとした補修ならアドバイスしてやるよ。と、金霧が工具を借りに行き、その間に俺は自分が作った機体をバックから取り出す。

そして、戻ってきた金霧は俺の機体を手に取ると、ワクワクしながら機体の可動範囲とかを調べだした。


「これは・・・。何と言うか、伸び幅がすごいな。」

「率直に言うと?」

「へたくそ。まず、パーツを切るとき、綺麗に切ろうとして深く切りすぎ。えぐれてる部分がある。そのせいで内部パーツの強度が減ってる。外装パーツがしっかり合わさっていない部分がある。スミ入れとかされていないからメリハリがなく、のっぺりしてる。シールがグニャってる。」

「・・・・。どこから手を付けたらいいと思う?」

「作り直したほうが早いな。」


Maya たちと同じことを言われた。


「ん~。初めから作り直しても、結局二の舞になりそうで怖いんだよね~。」

「そんなお前に朗報だ。こいつをやるよ。」


そう言って金霧は紙袋を俺に渡してきた。中を覗き込むと、包装紙にくるまれてリボンがついている。


「これは?」

「さっき、クレーンゲームでGetしてきた。いいから開けてみろよ。」

「ああ。」


クレーンゲームでGetしたものが包装されているのはおかしいと思いつつ、せっかく用意してくれたのだ。

袋の中身を空けると、プラスチックのケースで中が梱包さていると思われる紙箱が出てきた。

更にその紙箱を開けると素体の骨組みと思われるものと、それに付随する装甲のようなモノが出てきた。


「スゴッ・・・・。」

「最近発売され始めた初心者用パック。基本フレームは作成済み。そこに装甲パーツをはめ込むんだけど、既存の装甲パーツも付けられるだけでなく、取り外しも簡単という、初心者のみならず、中級者、転売ヤー達がのどから手が出るほど欲しがる逸品だぜ。」

「え、そんなのもらえないよ。」

「いいからいいから。さっきも言っただろ?クレーンゲームでゲットしたって。」

「・・・・。わかった。ありがたく使わせてもらう。」

「せっかく時間もあるし、これを作っちまおうぜ?登録は後日にしても、接着剤の使いどころとかディテールアップの方法とかを教えるからさ。」

「なんか、至れり尽くせりで怖いんだが?」

「いや~俺もこうやって教えてくれた人がいたからさぁ。同じようにしてやりたいじゃん?」

「・・・わかった。なら、時間までお願いしようかな。」

「おう任せとけ。」


その後、装甲パーツの組み合わせの都合で、どうしてもできてしまう溝を消すにはどうするか。のっぺりしている部分には機械っぽくなるように新規で溝を掘る事でリアルに見えたりするなど、レクチャーをしてもらいながら作っていった。

そのレクチャーも、方法だけ俺に教えて、実際に作るのは俺一人に作業をさせる様にしてくれた。

金霧いわく、「自分で作った方が楽しいじゃん!」だそうだ。

まぁ、実際楽しかったのでその通りだったとしか言いようがない。


「よし。なんとか合わせ目を消す工程は大丈夫かな。接着剤は乾いた後、ヤスリ掛けなんだけど、接着剤は今回溶剤系使ったから、乾くまで1週間ぐらいかかるだろうから、続きはまた来週やろうぜ。」

「おう。」

「そういえば、結構時間食っちまったな。一応時間通りだと思うけど・・・・。まだ呼び出されないな。受付に行ってみるか。」


俺は片づけをしつつ作ったパーツを丁寧にしまう。

Mayaたちの負担を減らすにはまだ少し時間がかかりそうだ。


「もうそろそろだってさ~。」


工具などをワークスペースの受付に返却すると、金霧が呼びに戻ってきた。

すみません。

持病の関係で少し間が空いてしまいます。

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