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リベンジ

三度モニターの表示内容が機体起動時のイメージ映像に切り替わり、ローディングを開始する。


「すぅ・・・・・ふぅ~~~。」


大きく息をつき、わざとらしく自分を落ち着ける。

2回ほど深呼吸をすると、もう見慣れた荒野のマップ変わったので、レーダーを確認すると東の方に青い点がへばりついている。

それにしても、なんでこんなランダムに配置されるのだろうか?

普通、僚機だったら同じ場所か、もしくは近い場所に配置されそうなものなのに。

青い点がある方へ機体の向きを変え、移動を始めると、強制的にしゃがんだ状態にされた。


「お兄ちゃん~ちょっと待って~。」


ワイプが現れ、Kayaが映し出された。


「気負うのは良いけど~焦りすぎ~。」

「目的はさっきと同じだろ?ならサッサと合流しないと。」

「そうかもだけど~これは~お兄ちゃんの~適正を~見ているんだから~目的の再確認は~大事~。」

「あ・・・。ごめん。」

「焦らないで~まずは~一つずつ~ね~?」

「わかった。」

「機体性能は~前回と変わって~武装は〜粒子系ライフルが右に1丁〜。オーバーヒートするまで連射が可能~大体4発でオーバーヒート~。オーバーヒート時のリロードは15秒で〜。今回近接戦闘兵装はなし〜。装甲は普通の〜スラスター出力強め~。」

「遠距離攻撃だけって事か。」

「そう~。ライフルの射程は~400mで~。その内の有効射程距離が340mまで~。340mから400mの間は~当たることは当たるけど~相手の装甲によっては~軽く装甲を焦がす程度だから~注意が必要~。」

「これ、俺が始め設定しようとしていた一撃離脱をコンセプトにしてくれたの?」

「そうだね~。結果的に近くなった感じかな~。今回は近接戦闘になる事はなさそうだから~それだったら~弾道計算をしなくて済む方が~お兄ちゃんは楽でしょ~?」


確かに。

さっきの戦闘時も届くかどうか?の確認をしたくらいだ。


「それじゃ~行ってみよ~。」


ワイプが一回り小さくなってモニターの邪魔にならないところに移動したので、機体を立たせ、改めて青い点に向かって移動を始める。

スラスターは敵の襲撃に備えて40%を常に残すようにして移動すること1分ほど。やっとMayaと合流できそうになったが、問題が発生している。


「なぁ。Kayaの時もあんな感じだったの?」


最大望遠でMayaの機影をとらえると、窪地に抑え込まれ十字砲火を受けている姿だった。

ここから一番近い敵まで500mのタンク型。持っている武器の射程圏外。有効打を与えるにはあと150m近く詰めないといけない。


「これは~さすがに~異常かなぁ~。戦術としてはあり得るけど、模擬戦の敵機はそれぞれ単騎での行動で~連携はしないはずだったんだけど~?密集しているところに~放り投げられた~?」

「あの一番外側にいるタンク型の機体を仕留めようと思うけどあってる?」

「ん~。そうだね~。あれをつぶせば~穴が開くね~。タンクの~後ろに向かって回り込むように~動いていくといいと思う~。じゃぁ~合わせておねぇちゃんに~こっちに抜けるように通信入れるね~。」

「ああ。」


KayaがMayaに通信を開始したのを契機に、スラスターを使って、タンクの後ろ側に回り込むように、一気に間合いを詰める。

もちろん視線は外さず移動していくと、タンクがその場で旋回を始めた。


「気づかれた。」


オーバーヒートしそうだったスラスターを停止させるためフットペダルの踏み込みを戻し、機体を走らせながら右手の操縦桿の射撃レバーに指をかける。

距離400m。まだ少し遠い。ロックオンターゲットサイトは黄色。Kayaの説明ではあまり期待できない距離。このまま時間をかけて旋回すると、今度は俺の機体が他の敵機の射程に自分から入り込むことになる。


「一か八かか!?」


タンクの正面はまだ斜め状態。迂回しながらの接近ではなく、スラスターを使って直進して距離を詰める。

距離360m、後少し。前の戦いの時の衝撃が頭をよぎる。

距離340m、タンクと正面にかち合うのとほぼ同時にターゲットサイトが赤色になる。


「あたれーーー!」


右手のトリガーを力いっぱい握りこむと、画面には黄色い粒子が発射され、タンクに吸い込まれていく。


「あぐっ!」


粒子がタンクに当たるか当たらないかのタイミングで、つんのめる様な感覚と共に画面に表示されていたタンクが遠のいていった。

スラスターゲージを確認すると、オーバーヒートからの回復イメージを表示しており、こんなスピードで移動できるわけがない。


「ほんと、アンタ無茶するわね。」


呆れた顔のMayaが映ったワイプが現れ、あたりを見回すと、画面の端にMayaの機体の影が映っていた。

どうも俺の機体を強制移動しているようだ。


「でも~頑張った甲斐があったね~。よくできました~。」

「は?」

「タンクを~見てみて~。」


言われて遠のくタンクを見ると、大きな爆発をあげて画面から消えていった。


「無事に~タンク型は撃破~。おねぇちゃんも~十字砲火から脱出~。」

「ま、アンタにしては上出来よ。これくらい離れれば大丈夫ね。次は、十字砲火に加わっていたやつらを各個対応していきましょ。」


タンク型とはいえ1機落としたという事実に口元がにやけるのを抑えられない。


「アンタ、気持ち悪い顔をしてるわよ?」


Mayaが若干引き気味で注意するが、この嬉しさは抑えられないよ。

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