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7.初デート

「起きろライト!今日は王都にいくぞ!」


盗賊生活が1週間も過ぎた早朝

急になんか可愛いのが急になんか言い始めた。


どうやら馬車襲撃で得た物品を王都で換金したり

その換金した金で食料や生活用品の買い出しをするために、このアジトから一番近い王都に行くらしい


「…おはようっす姉御。へぇ、おれ王都行くの初めてですよ。」


デバックでずーっとあのチュートリアルイベントしかしてないからなぁ。


「おはようライト。そっか。お前どっか遠くから来たっつってたもんな。んじゃ、オレがいろいろ案内してやるよ。」


「わかりました。…初デートっすね。」


「ふぁ!?おめ!ちょいちょいなんなん?違げーよ!はよ顔洗ってこい!開門イチバンに行きてぇから40秒で支度しな!」


うーん朝からたまんねー。


顔洗ってニヤニヤしてうがいしてニヤニヤして髪型整えてニヤニヤして服(装備)着て38秒で外に出ると


既に馬車の御者台にスプリントは座って待っていた。

「遅い!荷台に乗るまでが支度だよ!」


さっき、からかわれたのを根に持っているのか

なんか膨れてやがる。めんこいのぅ。


ニヤニヤして荷台に乗るとすぐにアジトを出発した。


いつもの営業ロード(馬車襲撃する林道)をしばらくガタゴトと走っていくと未舗装だった道が石畳の道に変わった。石畳の先、遠くのほうに壁に囲まれた城が見えてきた。


「あれが王都アバンティアだ。てことでコレかぶっとけ!」


荷台に投げてきたのはなーんか見たことあるフード付きの外套だった。


「オレたちは盗賊だ。大っぴらに街を歩いてたらマズイだろ?」


「…なるほど。」


見れば既に姉御はスッポリフードかぶってなーんか600回くらい見た出で立ちになっていた。

コレひっぺがして髭オヤジになってたら泣くぞオレ。


城門前

門兵にナニカ渡して特に改めもせず城門を通過。

まあ、いつものことだ緊張したか?とスプリントが笑った。


門を抜けた大通りは賑やかな繁華街になっていた真っ直ぐ抜ければ外からも見えた王城らしい。


「ライト、まずは換金に行きたいんだが。すまない。換金場にはお前を連れて行けない。盗賊ギルドのもん以外はダメなんだ。新参者はしばらくギルドには入れないし。悪いが2時間くらいコレで暇を潰しといてくれ!2時間後またココで再会だ。……もにょもにょ(…デートはそのあとだもにょもにょ)」


おれは小銭が入った袋を受け取り繁華街の入り口で馬車から降ろされ、なんか最後のほうもにょもにょ言ってるスプリントを見送った。



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