その2
その週の日曜日、父から電話があり、一度実家に帰ってこいと言われた。
内容は姉から聞いたことそのままで、私は反論することもなく、大人しく受け入れた。
そして次の週の土曜日、実家へと帰ることになった。
実家へ帰るには新幹線、在来線、バスを乗り継ぎ、結構な旅行だ。長い時間をかけて実家に到着した頃には、昼になっていた。
実家の呉服屋は駅近辺にあるから、比較的人通りが多い所に立地している。ただ、片田舎の中での話だから、私が住んでいる町から見れば、遥かに人口は少ないのだけれど。
店舗は数年前に建て替えたから、かなりキレイなものになっていた。
「いらっしゃいませ」
店に入ると、おっとりとした声音がした。見れば、キレイに着物を着付けた女性が頭を下げている。
「お、義母さん…?」
その言葉に弾かれたように上げられた顔は、間違いなく義母のもので。人好きのする丸顔の美人なのに、すこし間抜けな表情を浮かべた。
「恵里奈さん?どうしたの、急に。帰ってくるなんて言ってなかったじゃない」
「あれ?お父さんから何も聞いてませんか?」
「あの人から…?何も聞いてないわ。そもそも、阿澄の件から口を聞いてないんだもの」
阿澄とは、あーちゃんのことだ。きっと、政略結婚を押しつけようとしたことを、この人はとても怒っているのだろう。
…私が、あーちゃんの代わりになるために戻ってきたと言ったら、この人は何と言うのだろう。
綿菓子のような外見に似合わず、かなりはっきりとした性格だ。喜ぶか怒るか、その二択しか無い気がする。
「実はその、あーちゃんの件が関係していまして。
…父から、取引先のご子息と結婚し、この店の後継者が育つまでの繋ぎの社長になるよう言われました。父も、この店を思ってのことでしょうし、未婚である私が一番、条件としては適しています。だから今回、その話を進めるために戻ってきたんです」
話を聞いている間の、義母の無言が何故かとても怖い。
恐る恐る話をし、やっとのことで終えると、義母はキレイな笑顔を見せた。それはそれは怖い笑顔を。
「分かりました。あの人と、今から話をしてきます。
だいたい、誰が跡継ぎだって良いでしょうに。何なら、分家の子をもらえばいい。
結婚のこともそうです。勝手に決めて…せっかくこの家から解放された子を連れ戻して」
「お義母さん?」
鼻息荒く、近くの椅子に座った義母は、私の顔を睨んだ。
「だいたい、あなたも何ですか。あんな父親の世迷い言に頷いたりして。
阿澄にも言ったけれど、結婚は自分がしたいと思った人とすればいいの。我慢して、親の決めた人とするだなんて…私からしたら、いつの時代の話よ、って感じだから」
義母の言いたいことは尤もだが、父がそれを理解してくれるとは思えない。それに、私が家を継がなきゃ誰が継ぐの。
がんがんと痛み出した頭を押さえながら、なんとか言い訳を考えてみる。
「でも、お義母さん。私、今はもう恋人もいないし、別に良いかなって…」
もう乃亜さんとは別れた。私には何も残っていない。
義母はじっと私を見つめたが、やがて長く息を吐き出した。
「…私が、何も知らないとでも?」
「え?」
「あなたがよく行くカフェの店員…ノゾミって言うわよね?」
何で義母がノゾミくんを?
驚きで口をはくはくとさせる私に、義母が再度ため息を吐く。
「ノゾミは、私の姉の子なの。どこかで見た顔だと思わなかった?」
ノゾミくんが、義母のお姉さんの子?
そう言われてもまるで結びつかないが、言われてみれば目元だとか、全体の雰囲気は似ているかもしれない。最初から親近感もあった。
「ノゾミから、全部聞いてるわ。あなたに口止めはされたけど、これだけは守れない。おばさん、助けてあげてって。
あなた、本当にバカ。バカすぎるわよ。
あなたの彼氏…ノアさん、だったかしら。顔面蒼白でノゾミの所へ来たみたいよ。行き違いがあって、恵里奈さんに捨てられたって。
あなたもノゾミに言ったらしいわね。ノアさんを愛してる、って」
穴があったら入りたい、とはこのことを言うのかもしれない。
ノゾミくんになら本当のことを言ったって、誰にもバレやしないと思っていたのに。まさかの落とし穴だ。
「で、でもね!」
「でも、じゃない!
あの人は絶対、あと何十年も生きるわ。だから家のことなんか考えなくていいの。最悪、跡継ぎがいなかったら、そこで終わらせればいいだけ。娘たちの不幸の上に成り立つような家業なら、いらないから!
…あなた、そこで隠れて聞いてるんでしょう?娘たちを困らせないで、見合いのお話を早く取り消していらっしゃい!」
「お、お父さん…?」
義母の剣幕に、父が店の奥からこそこそと出てくる。いつも横柄で傲慢に思えていた父だったが、どうも義母の前では形無しらしい。
父は義母の前に座り、そして哀愁漂う目で見上げた。
「そうは言うが…娘がみんな出ていってしまうなんて、耐えられない…」
「今まで父親らしいことを1つもしてこなかったくせに、何言ってるの。だいたい、そんなことして、娘が可哀想だと思わなかったの?こんなの、私じゃなくても怒るわ」
義母にぴしりと言われ、父はしゅんと項垂れてしまった。
「恵里奈さん、この騒動はね、娘がみんな外に出ていって淋しくなったこの人の、バカけた画策なの。尊大な理由をつけたら、阿澄か恵里奈さんが頷いて、一緒に暮らしてくれると思って。
だから、こんな話、蹴っていいの。誰も困らないから。先方も、恋人がいるから辞退したいそうですし」
「楓花…」
「泣き落としは私には効きません。阿澄はまとまったから良いけれど、もしも恵里奈さんが不幸になったら、私はあなたと離婚しますから!」
「「え?!」」
思わず父親とハモってしまう。
私の幸不幸で離婚?
とんでもない発言に、父は一層慌て出した。
「わ、わかった!今すぐ先方に謝ってくる!恵里奈も、早く彼氏の所へ行きなさい!」
「はぁ?」
「わかったな!これは命令だ!結婚するまで戻ってこなくていい!」
なんとも極端なことを言って去っていった父に、私はただ唖然とするしかない。
こんなに悩んだのは一体何だったのだろう。
立ち上がる気力もなく、ぼんやりとする私の肩を、義母が叩く。その顔は晴れ晴れとしていた。
「お父さんの許可も出たのだから、早く会いに行ってらっしゃいな。ノゾミの話だと、今も毎日夜にカフェに来ているそうよ」
「毎日…?」
「あのカフェは、夜も開いてるのよ。結構遅くに来て、コーヒーだけ飲んで帰るみたい」
細身の体躯が背を丸め、カウンターでコーヒーを飲む姿が目に浮かんでくるようだ。
でも、乃亜さんには、淋しさを慰めてくれる人はたくさんいる。私だけが彼女ではない。
「お義母さん、私は乃亜さんの1番じゃない。だから乃亜さんが通ってるのはきっと、私のためなんかじゃない」
私は5番目の彼女なんだから。
義母は不思議そうに数度瞬きをした後、何故かくすくすと笑い出した。
「あぁ、例の『5番目の彼女』?
それ、乃亜さんに直接聞くべきだから。どうせ恵里奈さんのことだから、ちゃんと確認しなかったでしょう?もう本当に仕方ない子ね…」
この人の中では、私はまだ高校生の女の子なのかもしれない。
「ノアさんに聞けば、全て解決するから。笑えてしまうような内容だし」
「そう、なんですか…?」
「えぇ。だから安心して帰ると良いわ。今から帰れば、夜には着くでしょう?ノゾミに、ノアさんの足止めはさせておくから」
にっこりと笑った義母は、私を立ち上がらせて、店の外へと押し出した。
「家のことは心配しなくていいから、恵里奈さんは自分の幸せだけ考えなさい。
ほら、早く。行ってらっしゃい」
母がもしも生きていたら、同じことを言ってくれたのだろうか。
記憶の中の母は遠い。
靄がかかって、明確には思い出せないけれど、きっと母も私たちの幸せを願ってくれたはずだ。
「お義母さん、ありがとう!行ってきます!」
私は義母に頭を下げ、店を後にした。
帰ってきたばかりなのに、もう帰るだなんて、と自分に呆れてしまう。
けれども、自由を奪う枷がなくなり、義母に背中を押された今でないと、乃亜さんに向き合う勇気が出せない気がした。
早く、会わなきゃ。
どうしようもなく自分勝手で、どうしようもなくバカな私だけど。
もしもまだ、その手に触れることができるのなら、今度はちゃんと本当の気持ちを伝えよう。
電車を乗り継ぎ、カフェに着いたのは夜中だった。
周りは街灯の明かりくらいで、店はコンビニを除いて閉まっている。その中、一軒だけ明かりが漏れているから、本当によく目立つ。
私は店の前で深呼吸をし、そして扉をそっと開けた。
「エリナさん…!」
開けた瞬間に飛び込んできたのは、今にも泣き出しそうなノゾミくんの顔で、私は思わず仰け反ってしまう。
ノゾミくんはそんなことを気にもせず、立ち尽くす私を店に引き入れ、そのままぎゅうっと抱き締めた。
「の、ノゾミくん…っ?!」
「良かった、間に合って。もうダメなんじゃないかと思った…」
「…お義母さんに、話してくれて、ありがとう。
私、すごく間違ってたんだよね。あのままだったら、絶対に後悔してた。内緒の話をバラされたのは怒ってるけど、でも嬉しかった」
私のことを思って動いてくれたこと、それが何より嬉しい。
ノゾミくんは抱擁を止めると、満面の笑みで私の顔を覗き込む。
「エリナさん、すっきりした顔してる。もう大丈夫だね」
「うん、大丈夫。本当にありがとう。それで…乃亜さんは…?」
ノゾミくんに尋ねると、イタズラっぽい目で可愛らしく見てくる。経験上、これは何か企んでるときの顔だ。
「エリナさん、僕を褒めてください。とってもお利口だったと思うんです」
「えっと…?」
褒めてとか、お利口とか…まるで、ご褒美を待ってる犬みたいなんですが。でも、その言葉に違和感を覚えない容姿だから怖い。
可愛いって得だ。
「ノアさんを帰らせないために、かなり度数の高いお酒飲ませました。今はよく眠っていますから!」
ほのぼのと考えた私の耳に飛び込んできたのは、そんな可愛らしさからは遠い、なんとも荒っぽいもので。
そんな嬉しそうに報告してもらっても複雑だが、終わってしまったことをあれこれ言っても仕方ない。
「ありがとう」
素直にお礼を言い、笑顔を返した。若干顔が引きつっていたかもしれないが、許してもらおう。
「外はもうcloseのプレートはかけておきますし、僕も2階に行きますから。あとは二人でどうぞ。あ、帰るときは声をかけてくださいね」
そう言いながらドアを開け、ノブにcloseのプレートをかけたノゾミくんは、軽い足取りで店の奥へと消えていった。
ノゾミくんがいなくなると、部屋が一気に静かになる。コーヒーの香りが残っていて、ここがいつものカフェだと分かるのに、何故だか全く別の場所にいるようだ。
不思議な気持ちのまま、私はカウンターへと歩いていった。
コツコツとヒールの音が大きく響く。それに合わせて私の鼓動も速くなる。
カウンターには、そのまま天板に突っ伏した乃亜さんがいた。
休みだからか、スーツではなくてネイビーのポロシャツを着ている。
「乃亜さん」
彼の隣の席に腰かけ、私は乃亜さんの髪をそっと撫でた。男の人にしてはふんわりとした髪質で、触り心地がいい。
ゆっくりと撫でて、何度も乃亜さんに呼びかける。
ほんの僅かな時間だったのかもしれない。けれども、ゆったりと流れるそれは、とても長く思えた。
どれだけ経ったのだろう。
それまで寝息を立てていた乃亜さんが動き、のそりと顔を上げた。
突っ伏して寝ていたから、額が赤くなっている。
彼にしては珍しく無精髭があり、目の下の隈も色が濃い。
「ん…」
寝起きの掠れた声に、目をこする幼い仕草。
その様子を見るだけで胸が一杯になってしまう。
「乃亜さん」
その呼びかけに応じるように、緩やかに瞼が上がり、不思議な色彩の虹彩が見えた。
彼の瞳に映る自分の姿を認識したとき、目頭が熱くなって、ポロポロと涙が零れ落ちた。
「恵里奈…?」
緩慢に、でも明らかな困惑を含んだ音が、たまらなく愛しくて。
「乃亜さん…っ!」
私は衝動のままに乃亜さんを抱き締めた。肋骨の下が天板に押される形になって少し痛かったが、そんなことも気にならないくらい、触れた所から伝わる熱が嬉しい。
乃亜さんはされるがままになっていたが、しばらくして私の肩に彼の手が置かれ、体をゆっくりと離された。
「恵里奈?本物の恵里奈?」
ゆらゆらと揺れる瞳に浮かぶのは、明らかな困惑だ。たぶん、今の状況が全く分かっていない。それにお酒もまだ全然抜けきっていないのだろう、舌足らずな口調になっている。
「乃亜さん」
今度は落ち着いて彼の名を紡ぐ。
ごめんなさい、ありがとう。
それが伝わるように、願いを込めて。
乃亜さんは黙って私を凝視した後、怖々と手を伸ばしてくる。
彼の大きな手が私の髪、鼻、唇に触れ、やがて頬に添えられた。
「恵里奈だ…」
どこか安堵した様子で乃亜さんが微笑む。ふにゃり、と顔が幸せそうに崩れた。
その表情に、胸がきゅっと痺れる。
「恵里奈、恵里奈…僕、恵里奈がいないと…」
一人称が『俺』から『僕』になっている。酔っていて、素の彼が現れているのかもしれない。
いないと、の先が続けられない乃亜さんを促すために、私は乃亜さんの手に自分の手を重ねる。
「いないと、何?」
囁けば、笑顔は一転、目の前のキレイな双眸が水気を含んでいく。
「もう、いなくならないで…。恵里奈がいないと、僕はダメなんだよ…」
幼子の懇願にも聞こえるそれに、私は一瞬息を止めた。
私の様子に気づかないのか、ポロポロと涙を溢し始めた乃亜さんが、想いを吐露していく。
「恵里奈のことがずっと好きで、やっと恋人になったのに、いつも僕だけが夢中なんだ…。どうして振り向いてくれないんだろう…。どうして、僕を置いていくんだろう…」
「乃亜さん…」
「僕じゃだめなのかなぁ…」
既に目は真っ赤だ。寝起きだから、なんて言い訳も通用しないくらい。
いつも飄々として、大人の匂いが強く薫る男性だと思っていたのに。何歳も年下のくせにと、どれだけ考えたか分からない。
でも今目の前にいる乃亜さんは違う。年相応どころか幼すぎる。思い返せばまだ26歳なのだ。30歳を超えた私よりも何歳も年下の男の子。
これまでずっと、背伸びをしてきたんだ。
彼の言葉に自惚れるならば、私といるために精一杯頑張って。
本当の自分を見せないように、ひたすら努力して。
ただそれも、お酒の前では崩れてしまったみたいだが。
けれども。
「それなら、何で…私は5番目なの?」
私だけだというならば、順番がつくなんて有り得ない。
独り言のつもりだったのだが、乃亜さんの耳にしっかりと聞こえていたらしい。
「5番目…?」
泣きながらも、きょとんとした顔の乃亜さんが、首をこてんと傾けた。
「恵里奈の学籍番号、5番でしょう?」
「学籍番号…?」
「だから、5番目の女の子」
意味不明なことを宣いながら、にっこりと笑った乃亜さんに、私は唖然とした。
学籍番号って、何?
今まで普通に喋っていたから、てっきり酔いが覚めてきたのだと思っていたのだが。
「乃亜さん…酔ってる?」
「ん~…?」
そう尋ねているうちに、目をしばしばさせ始めた乃亜さん。そしてまた突っ伏すと、幸せそうに寝息を立て始めた。
「あ~…ここで寝ちゃう?」
肝心なことは答えないくせに寝てしまうなんて、本当に困った人だ。
このまま放っておくと、この人はここで朝を迎えてしまうだろう。体を揺すってみても起きる気配は全くない。
仕方ないのでタクシーを呼び、乃亜さんを自分の家まで連れて帰ることにした。
今まで乃亜さんの自宅の場所を教えてもらってないし、こんな時間に空室のあるホテルを探すのは億劫だ。
ノゾミくんに事情を説明し、馴染みのタクシー会社へ連絡を取ってもらうと、家路に着くための準備を始めた。
「エリナさん、話はうまくまとまりました?」
カウンター越しにニコニコと質問してくるノゾミくんに、私は笑顔を返す。
「お酒に弱い乃亜さんに、度数の高いお酒を飲ませてくれてありがとう。おかげで、寝ぼけて話にならなかったわよ。
…ところで、5番目の女の子、って知ってる?」
「5番目の女の子…?」
ノゾミくんはしばらく考え込み、そして合点がいったという顔をする。
「エリナさんって、大学の学籍番号の末尾が『5』じゃなかったですか?」
「え?えぇ…確かね」
「それですよ。5番目って」
「それが何?」
「あとは、本人から聞いてください。僕が言えるのはここまでです」
それ以上の言葉を吐き出すつもりはないらしく、ノゾミくんはカップを拭き、鼻歌を歌い出した。
深くため息を吐くと、私は乃亜さんの荷物を肩にかける。デイバック1つという、身軽な格好で来たのか、辺りを見ても他の荷物はない。
やがてタクシーが到着し、ノゾミくんに乃亜さんを押し込んでもらい、私もその後に続いた。
カフェから自宅は5キロ圏内だからとても近い。
ぼんやりと外の景色を見ているうちに自宅へと到着した。
お金を払って、どうにか乃亜さんを降ろし、マンションのエントランスに入る。番号を押してロックを解錠し、エレベーターに乗って、やっとのことで自宅に入った時には、私はくたくたになっていた。
変わらず寝続ける乃亜さんの靴を脱がして、引きずるようにベッドへ運ぶ。体全部を乗せると、ベッドは一杯になってしまった。
「なんか、慌ただしい1日だったわ…」
疲れすぎて動かない体を無理矢理動かし、化粧を取ってシャワーを浴びる。
そして髪を乾かすと、私は迷わずベッドへ直行した。
乃亜さんが邪魔だけど、そこは押し退けて自分のスペースを確保する。
今までだったら遠慮もしたが、こうなると今更だ。遠慮するほどの余力はないし、こんな状況になった原因は乃亜さんにある。
開き直って、布団を被る。
背中に慣れた温もりがあって、疲れた体と心が一気に解れていく。
襲ってきた睡魔に勝てず、私はすぐに夢の中へと落ちていった。