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地の文を書けないなら書かなきゃいいじゃない

 小説には地の文というものが必要なのだそうだ。

 ※筆者注: あれを地の文と呼ぶことを知ったのは 「小説の書き方」 でググってみた後です。ト書きって言うと思っていました。本を読んで数十年ですが知りませんでしたよ。


 書き上げた数話を読み返してみる。


 滅茶苦茶だ。


 これでも読者歴数十年、書けはしないが読みの技量はそれなりだ。

 書き手だから分っている前提知識を捨てて読んでみるくらいはできる。


 どうやら地の文に問題がありそうだ。


 一塊の地の文、一つ一つの文章としてはさほど変ではないし、書き手が伝えたいことは読み取れる。

 だがしかし。数話を通して読んでみると…… 滅茶苦茶だ。



 何が悪いのだろう?


 小説の書き方でググってみる…… 分った!

 人称と視点がバラバラなのだ。


 ふむふむ。一人称と…… 三人称○○視点と…… なるほどなるほど。


 そこら辺が滅茶苦茶な小説を目にした記憶がないので何が悪いかが分からなかった。

 ※筆者注: 当たり前です。そんな小説が出版されるはずがありません。



 自分はどの視点で書きたいのだろうか?


 少なくとも一人称ではない。

 主人公 (あるいは語り部) の思考内容を独白するような地の文は好きではないし、実際に書き上げた数話の地の文の 「語り部」 は何人かに分かれている。


 どうやら、三人称の多元視点と呼ばれるスタイルであるようだ。


 だがしかし。地の文の 「語り部」 が誰であるかを感じ取れないのは問題だ。

 これが滅茶苦茶感を煽っているのは間違いない。



 書き上げた地の文には何が書いてあるのだ?


 描写や説明のようなことをダラダラ書くと主人公たちが何をしているか分からなくなる。

 分かるように書ければ良いのだろうが、筆者のような文才がない者には敷居が高すぎる。

 プロローグのところで痛い目を見たではないか。

 ※筆者注: 前話 「プロローグを書けないなら書かなきゃいいじゃない」 にて。


 よし。描写や説明を行う地の文は全て消そう。

 必要な 『説明』 は、その説明がなされることが自然なシーンで、説明役たる登場人物に会話として喋らそう。



 では地の文として書きたいことはなんだ?


 かっこよく言えば、語り部の心の声だ。

 筆者の文才のなさに起因するであろう 「感じ取って欲しいけどうまく書けない」 ことを、この作品の 『神』 に囁いて欲しいのだ。


 主人公たちの言動の理由はコレコレだからですよお! と語って欲しいのだ。



 解決策はないだろうか?


 読んだことがある作品に 「○○の視点」 と但し書きをしたエピソードが盛り込まれているのがあったことを思い出す。


 あれを使うか? …… だめだ。

 エピソード (話) 全体の視点を変えたいのではない。

 話しの流れの中でクルクル変えたいのだ。

 地の文それぞれに 「○○の視点」 と銘打つわけにはいかない。



 文体・口調で分かるようにするか?


 主人公はのじゃ口調だ。

 第一の子分 (スケさん …… 妖精) は現代っ子口調だ。

 第二の子分 (カクさん …… 従者) はカタコト口調だ。

 ※筆者注: 会話部分の喋り手が判別し易いように、キャラ決めの際に決めました。


 地の文を少し書き直してみよう。


 残った地の文の語り部の大半は主人公達三人だ。

 当たり前だ。

 描写や説明を排除していった結果、それらを語る 『神』 は不要になった。

 心の声を囁く 『神』 は登場人物たちで、全編を通じて登場するのは主人公たちだけで、特に冒頭数話の登場人物は主人公たちだけなのだから。



 あれ?


 これ、主人公たちの会話に見える……



 第一の子分の妖精は発声器官を持たず、喋る方は 『念話』 を使うという設定だ。

 他の二人も喋る方を含めて 『念話』 を使えるという設定だ。

 ※筆者注: 狩りや戦闘時に無音で意思疎通が出来る能力を持たせるために、キャラ決めの時に決めていました。



 地の文は要らない。


 会話と変わらなくなった 『語り部の心の声』 を 『念話』 で会話させればいいんだ!


 ※筆者注: 見物人同士の小声の会話などでも表現してみましたが。


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