小さな亡骸
今から先、もう少し先の未来。
戦争・災害により家族も家も失った、俺ら人間。
物流もなんもかんも止まってもーて、生きる意味のない毎日。
せやけど俺には希望があった。
この猫らや。
俺はこの猫らのために生きていこうと思えた。
残骸となったスーパーにはわずかに残った、食い物でつなぐことができた。
肉・野菜・魚は……何とか川で取れたもんを喰っとる。
他にも野生のシカや熊を狩って食っとるが。
まぁ、俺の事をよぉー思ってない輩はおる。
別にいいことや。
けど、それがきっかけで事件が起きることとは知らなかった。
ある日、狩りに出かけ帰ってきたとき。
!、おらん。あの猫らがおらん!!なんでや、なんでや!!
外に出てみると、いつもなら見かけないあいつらに動物の毛皮が………
う、嘘やろ?なんで?なんであの猫らのーーーー
いつの間にか我を忘れて、あいつらを殴っとった。
グチャグチャ、バキッゴキッ
皮をはいで、髪もはいで爪もはいで何もかもはいで
グチャグチャ グチャグチャ
あの子らの肉が含まれた心臓が内臓が
あの子らの味がしない。
まずい あの子らと食った、一緒に食ったご飯の方がうまかった、のに
まずいまずいまずいまずいまずまずい
不味い不味い不味い不味い不味い不味いまずい
あぁ、もう一度あの子らと一緒にご飯食べかった。
それから。
「ほんなら出かけてくるわー、いーこでまっとてな。」
あの子らは生きとる、皮だけになってしもーてもどんな形になってしもーても。
ワイは君らを愛しておるで。
ヤンデレなのか分らない作品。
もし、未来でこんなことがおきてもーたらワイは
地の果てでも地獄の果てでも追いかけたるわ。
覚悟してや?