宣戦布告
「俺と付き合え。じゃないとめった打ちにするぞ」
ある日廊下で、人差し指を私に向けて言ったよね
皆がざわつく中、堂々と。
そっからあたしのストーリーが始まったんだよ
「俺と付き合え。じゃないとめった打ちにするぞ」
こいつは宇崎裕也。
この学校の番長的存在
逆らうとイタい目あうって言われてる奴
そして戸惑っている私、藤井亜紀
「…何…言ってんの?」
「だから、俺の女になれって」
すらっと細長くのびた足
印象的な襟足の長い茶髪に、そこから見える3つのピアス
噂の運動神経抜群を表す袖からのびる筋肉のついた腕
そしてさされたその細い指
「…は…?」
「何その顔。嫌な訳?」
こんなちゃらい男となんか付き合うかああぁぁぁ!!!!!
「亜紀!絶対オッケーしといた方がいいよ!」
「裕也くんだよ!?いいなぁ〜」
周りの女子が騒ぎ始める
「…わかった」
「ふんっ!藤井に選択肢なんか──」
「一週間」
さされていた指を払いのけ、私の人差し指をたてる
「一週間の間に、私をオトしなさい。じゃないと付き合わない」
これは私の宣戦布告
「ほぉ…仮彼女ってとこか」
納得したような顔をして迫ってきた
「アド教えろ」
「人にもの頼むときどうして頼んだらいいのかな〜?」
「うぜ…」
「よく言われる♪」
「良いからさっさと教えろ」
私はその言葉に耳もかさず立ち去った
続くか分からんけど連載開始