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ゼロの輝き  作者: 遼明
序章
2/18

第1話 俺、誕生!!

ここはとある部屋の一室・・・

幼稚園ぐらいの男の子だろうか、朝早くからパソコンをいじっている。そのパソコンの画面には、日記が書かれていた。


7月17日

今日俺は4歳になった。そして、前世の全て記憶を思い出した。

なぜ最初から記憶がなかったのは、天界では手違いがあって記憶が引継ぎが遅れたと思っている。

しかし、今思えば俺が3歳から字が読めるようになったのはその辺りから前世の記憶を徐々に思い出していた事となる。

前世で使っていた特殊な技は今は使えない様だが・・・・・・。

最近気付いた事なんだが身体能力の高さは異常だった。

俺が「天空の勇者」の力が影響しているのではないかと思っている。

しかし、「天空の勇者」の力とは一体どんな力なのだろう?まったく想像がつかない。


ここで文章が終わっていた。


(・・・・こんな日記書いてる場合じゃないな)


俺はすぐに書いていた日記を削除した。こんなもの今の親に見られたらすぐさま病院行きが確定してしまうような気がした。それだけは絶対に避けなくてはならない。

そんなことを考えていると廊下をどたどた走ってくる音がした。そして、勢い良く俺のいた部屋のドアが開けられる。


「お兄ちゃん、おはよう!朝ご飯だよっ!調べ物はそこでお終いっ!」

「ああ、おはよう。すぐ行くよ彩葉あやは


俺は彩葉とリビングに向かった。リビングには母さんが朝ごはんを食べようと座っていた。


「とし君、あやちゃん、早く食べましょ」

「うん、母さん・・・・・あれ父さんは?」

「今日、父さんはお兄ちゃんよりも早起きして仕事に行ったよ」

「えっ!?と言う事は彩葉も俺より早く起きたのか?」


俺は思わず大きな声を出してしまう。


「うん♪今日こそはお兄ちゃんのトレーニングに最後まで着いて行くよ」

「む?言う様になったな?いつも朝は寝ていたくせに今日だけなんじゃないのか?」


俺は笑い飛ばすように彩葉に言った。すると彩葉は悔しいのか言い返す。


「うー。これからもしっかり起きるもん!!」

「そうか、なら俺も楽しみだ!」

「あやちゃん、早く食べないととし君は食べ終わって行ってしまうわよ」

「えっ!?お兄ちゃん早い!?」


そう俺は彩葉がごちゃごちゃしている間にすばやく朝ご飯を食べていた。


「ご馳走様でした。母さん6時半までには帰ってくるようにするよ」

「えっ!?待ってお兄ちゃん!!もごもご・・・ひっへひまふはーはん」


彩葉は朝ご飯を口の中に一気に入れ口の中に入れながら喋った。


「・・・彩葉待ってやるから、行儀良く食え!!」


俺の後を追おうとする彩葉を止めた。すると俺の言葉を聴いて彩葉は申し訳そうに「ふぁい」と一言言った。


「・・・喋る時は食い物は飲み込んでからな」

「・・・んぐ、はい」










彩葉も食べ終わったので朝のトレーニングを始めることになった。


「それじゃいくぞ!彩葉」

「うん、お兄ちゃん」


俺は玄関を出て彩葉と準備体操をしていると母さんが玄関から出てきて俺に話しかけてきた。


「とし君、今日は幼稚園あるからね。昨日みたいに7時回ったらだめだよ」

「うんわかった。彩葉準備体操は大丈夫だな?」

「うん大丈夫だよ。早くいこっ!!」


彩葉は走り出した。


「おっ・・・おいっ!!彩葉一人で行くな危ないぞ!!じゃ・・じゃ俺も行ってくるよ母さん!!」


急いで俺は彩葉に追いつくため走り始めた。少し走ると彩葉が近所の人と話していたらしくすぐに追いつく事が出来た。


「おっと、あやちゃん。いとしのおにー様が来たぜ」

「えっ?本当だ」

「はっはっはっ・・・おはようございます藤林ふじばやしさん」

「おうっ俊秀少年!!今日も出雲いずも兄弟は元気だな」


藤林さんは笑顔で俺に挨拶してくる。


「はい!・・・藤林さん、今日は早いですね。仕事ですか」

「ああ、そうなんだよ少年、最近仕事が忙しくってよ。まったくいやな世の中だぜ」

「大変なんですね。大丈夫ですか?」

「少年よ、心配はいらねぇよ。俺はこー見えて隊の中では1番強いんだぜ」


藤林さんが言った言葉に彩葉は驚いた表情で言った。


「えっ?嘘!?」

「あやちゃんひどいなぁー。まぁその内、体術を教えてやるからな・・・ってもうこんな時間か、じゃあまたな」


藤林さんは疾風の如く駆け出していった。


「彩葉、それじゃあ行こうか」

「うん、お兄ちゃん。・・・藤林さんって何の仕事していのかな?」

「・・・そうだな」


疑問が残るが、俺は彩葉とともに走り始めた。

しばらく俺は無心で走っていると、苦しそうに彩葉が話しかけてきた。


「はっはっはっはっ・・・お兄ちゃんいつもこんなペースで走っているの?」

「ん?そうだが・・・しんどいのか?少しペースを落とそう」

「えっ!いいよお兄ちゃん私は大丈夫だから・・・」

「彩葉、人の合わせてトレーニングをすることは悪くないが、ここで倒れてもらっても困る」


ペースを落としながら、俺が言うと彩葉は申し訳なさそうに俯いている。


「それに、俺はビックリしているぞ!まさかここまでついて来るとは・・・」


その言葉を聴いて彩葉は食い付いて来た。


「えっ?ほんと?」

「ああ、本当だ。実はもう半分以上走っている」


俺の話を聞いて彩葉は、とっても嬉しそうな顔をした。その顔はとってもかわいく俺は思わず、

(彩葉は将来、嫌と言うほど男が寄ってくるだろうな)

てな事を考えていた。


その後、俺は彩葉といろいろと話ながら走り家に着き、今日ある幼稚園に行く準備を始めた。


「とし君、あやちゃん準備できた?」

「俺は準備できたよ」

「母さん、ちょっと待って・・・・・・うん、私も準備できた」

「それじゃあ行きましょうか」


母さんは俺と彩葉を連れて幼稚園に向かうのであった。

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