EXⅡ 企み
「以上。報告を終了しますギーヴァ様」
「ご苦労。ツァツェも今後ともブレイクとやらの観察を続けてくれ」
「はっ!」
エルウェールは魔界市場に出掛けている、ギーヴァはそんなうるさいところには絶対に行かない。何故かは、騒がしい場所がただ嫌いなだけであり、今いる部屋のように静かなのが一番いい……しかしこのような時間が長く続くのは好きではないため時折外へ散歩に出かけている。
「あの少年……ブレイクといったな。所持している剣は変化が可能か、魔界でもそんな剣など存在していない……」
ギーヴァは少し悩んだがそういうことは会ってみるのが一番早い
先程の兵には観察を続けろといったがいちいち待つのも面倒だ
「どんな力を持っているのか楽しみだな……ククッ」
ギーヴァはブレイクの現在位置特定のためアクレイトポインターを使った
「……少し時間がかかるな。やはりこの類の魔法を取得しておくべきだったな」
「ギーヴァ様お言葉ですが時空系の魔法も後程……」
「今日はずいぶんと切れ味が良さそうに剣が輝いていた。誰かを実験台にでもするか。なぁツァツェ?」
「さ、さようでございますか。そ、それでは私はこれにてっ!!!」
ギーヴァは光の速さで部屋を出ていくツァツェを見送り再びスペルを唱え始めた。