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非現実的な人生  作者: ゆうさん
危険度7の刺客
39/69

第二十五章  対刺客戦闘準備

今回はいろいろな人の目線から進んでいきます。



―――――フェオルト地方・プレンポワレス―――――




この街、プレンポワレスという場所は、山に囲まれた中にある活気あふれる街

鍛冶場が多く、鉱山での発掘作業が主として材料に使われている。

また、数多くの山の中でもこの場所は有名で、希少な鉱物が採れると言われている。

たびたび聞こえる鉱物を叩く音。トンチンカンと鳴り響いている。

太陽の光に当り眩しいほどに輝く防具や武器・盾などは安物から高価なものまでずらりと並んでいる。



「鍛冶場が多いんだな」


「そうですね。昔からそうでした」



相変わらず感情のこもっていない言葉だが、少しだけ違和感を感じる。



「ふぅーん。ミヴィは来たことがあるのか?」


「はい、この剣の前の持ち主がここを通った時に……」



平然とした口調では言っているもののどこか悲しそうだったのを俺はちゃんと感じ取った。

実体化したミヴィとはついこの間会ったばかりだが、一緒にいた時間は長い。

そのおかげで少しの変化も読み取れるようになってきた。



「その持ち主はどうしたんだ?」



聞いてよかったのかどうなのか迷った挙句に聞いてしまった。

しかし、その答えはためらいなく答えてくれた。



「私、いや、この剣ごと地面に差してどこかに行ってしまいました」


剣ごと差して何処かに行っただと?


「それから、数十年の月日が流れましたが帰ってくることはありませんでした。」


なんてことをしたんだ。と思いつつミヴィの話を聞く


「そんなある日、私は十字架のアクセサリーを付けたとある人物に剣を持ってかれました」



「……十字架のアクセサリーを付けたとある人物?」



俺の記憶が正しければ、そんな奴ただ一人しかいない

忘れる筈も無い。あの、自分の背丈の3倍はある聖なる十字架を女の子にいつまで持たせるの?という(そんなの地面に置けよ)めちゃくちゃな理由でブン回した事、トラウマになりそうだ……。



いや…もう、なってるか……?



「んで、その後どうした?」


「これから、旅立つ人のためにこの世界の案内人になってくれないか、と聞かれました」


「この世界の案内人?」


「そうです。そして、渡った先が貴方だったわけです」



どういう理由でミヴィを世界の案内人にしたのか分からんが

まったく、半強制的に持ち出しやがって、持ち主が探してたらどうすんだよ。



「それはありません」


まるで何か理由を知っている口ぶりだった。


「ん? なんでだ?」


普通に感じたことを普通に訊いていた。


「この剣を置いていくときに、もう手にすることは無いだろう、といっていましたから」



もう手にすることは無いだろう?



意味深な発言だな……。

どこかへ向かおうとしていたのか、

そのため剣を置いていく羽目になり……、う~ん、わからん…。



「そうなのか、んじゃ、持ち主が見つけたらさぞかし驚くだろうな」


「でしょうね。でも、今はこのままでいいと思っています」


「このままでいいのかよ?」


「はい、ブレイクに使われた方がこの剣も上手く活用しているみたいですし、

その人が、今の私を見ても気づかないでしょう。」


ミヴィがそういうと剣が笑うかのように光った。



2人して話しながらあちこち回るとひときわ目立つ家を見つけた

派手、というかなんというか、なんかトリッキーだ。

しかも、今は何が起きているのか窓や屋根、玄関から白い煙がモクモクと出てきている



「たぶん、ここが、オクマーサ・テゴレス錬金合成師の家だよな?」


それは、ここ以外に考えられないと思わせるほどであった。


「そのようですね……」



とりあえず家のインターホンを探したのだがどこにも見当たらなかった。

しばらくまっても、人影も見えることも無く、沈黙が流れた。

視界をたびたび遮るその煙は家をぼんやりと見せ、紛れてしまったら出ることもままならないほど濃かった。



「失礼します」



立ち止まらずに門から家の扉へとまっすぐ歩いていき、ドアをノックした後、

一言そういい扉を開ける。

この煙は害は無さそうで煙たくないし、臭いもない

でもとてもひんやりする



「オクマーサ・テゴレスさん?」


とりあえず名前を読んでみたが返事が無い


「ミヴィ、この煙をどうにか出来ないか?」


「魔法でも使いましょうか?」



このままでは探すのもそうだが、歩くのもままならないと判断し

どの魔法が得策なのかを訊いた。



「風魔法は少し間違えれば家を壊しかねないほど恐ろしい魔法らしい。

俺は慎重に魔法を唱えた。『ナチュラルエア』(自然風)」



唱えるとふわっという風が体を包み部屋中に広がっていった。

みるみるうちに煙が消えていくと意外に家は広かった

煙のせいでこの家が狭く感じていたのだろう。



そのおかげで二階への階段も見つけた。



「きっと二階にいるのでしょう」



一階には一部屋しかなくパッと見て、いないと判断した。

そして俺とミヴィは早速二階へと向かった



「オクマーサ・テゴレスさん?」



再び名前を呼ぶその先には見覚えの人影を発見したからだ。



「あぁ!ブレイク君。久しぶりだね!」

明るく迎えてくれたオクマーサ・テゴレスさんは何か実験を行っていた

煙の発生源はすぐにこれだと分かった。



「あの?それは何を……」


「これはねぇ、溶けない氷を作っているんだよ」


「と、溶けない氷!?」



謎の液体からは白い霧みたいなものがモアモア出ていたが、溶けない氷なんて物を作り出せるのだろうか……。そんな実験に目を奪われているとテゴレスさんが口を開き、


「何か用だったかな? 僕は、合成・錬金などをやっているとついつい夢中になってしまって……。」

 


俺の方こそ、夢中になってしまっていた。



「あ、そうですね。実は、刺客が近々迫ってきているようで」


「ほぅ、刺客かぁ……。」



顎に手を当てしばらく何かを考えていた。



「そうなんです。お力をお借りいただけないでしょうか?」


「うん、それは腕に縒りをかけて作らないとね」



どうやら大丈夫らしい

そういうと部屋の奥から見たことの無い物を(植物や器具などはいいのだが、瓶に入った怪しい目玉の詰め合わせ・動物の器官・見たことの無い色の液体などなど)とにかくいろいろ持って来たのだ。



「とりあえず。ケアフレッシュとビルドアップ、それに魔法強化剤を作っておくよ。

作ったものはギフェアに送っておくから取りに来なくても大丈夫だからね」



「あ、ありがとうございます」



さて、それは口にしても大丈夫なのだろうか……

作る材料を見てしまった俺は飲めるのだろうか……

―――ま、まぁ、さてはともあれ、なんとかギフェアさんに頼まれた物を調達できそうだ……






―――――アルタンテ地方・キャラル―――――



「うむ、私によく似合う街じゃのう」



ギフェアさんも時々レシピや調味料を買いに来るというキャラル

何処を見ても豪勢な服を着ている人ばかり……

と、言ってもこの姫様たちには敵わないでしょうけどね

キューラとタミンは羨ましそうに姫様たちを見る。



Quality goodsと書いてある看板を見て

いかにも高級品がそろってそうじゃなぁと納得。


割と英語は出来るらしい

そして、いかにもみんなに私が姫だ。

と言わんばかりに偉そうに歩くシルクシャシャ


噴水の公園には女神の石像や所々を流れる透き通った綺麗な水、

今日なんていい天気の日は、水から反射した光が眩いほどだった。

目的地の道中、どうすればこんな絵が岩に描けるのでしょうか?という綺麗な彫刻や、赤い煉瓦で出来た建物に並ぶ高級品の数々……。綺麗なものや珍しい物を見るのはとっても楽しいのだけれども……



「はぁ~。何でこんなにも階段が多いのでしょうか……」



思わず、アイシェスは弱音を吐く、そんないかにも箱入り娘とは対照的に、



「なんじゃなんじゃ?そんなことでへたばっていてはこの先、生きてゆけんぞ?」



待って、赤くて大きなリンゴさん……。

既に限界を迎えていたアイシェス姫の目には、ひょいひょい上るシルクシャシャをリンゴと認知した。



「ここです。入りましょう」



すでにアイシェス姫はダウン中だが、きっとこの二人の姫様は右も左も分からないこの地方でいろんなものに興味を抱いてしまうだろう。私とタミンがいなかったら今頃どうなっていたのでしょう……。少し冷や汗をかいた。なにせ刺客が迫っているのだ。



「えっと、最初は……。ウイゴの実なんだけど」

建物の中に入りキューラはメモを取り出した。



「ウイゴの実とはこれか?」


タミンが一生懸命探していると、どこから持ってきたのかシルクシャシャが自慢げに見せてきた。



「それは……、ウイルの実です。見た目は良いのですが、味は最悪です。

だから食べ物としては使われてないんです。……鑑賞用?と言ったところでしょうか」


「そ、そうなのか?」


そそくさに元の位置に戻してきたシルクシャシャ

そして行き違いにすでに復活した、アイシェス姫が何やら持ってきた。


「これでしょうか?」


緑色で棘が沢山付いていて先が少し赤い大きな実


「そうそう、これです。さすがはアイシェス姫」


「いえいえ、お力になれてよかったです」


よしっ!と小さくガッツポーズ



「では次は、ナーヴァの葉ですね」

再びメモを取り出し、二人に言う。



そう言った途端アイシェス姫とシルクシャシャ姫が競い合うようにダッシュした



「う~んと……。ナーヴァ、ナーヴァ、ナーヴァの葉っぱさん……」


「どこじゃ?ナーヴァの葉とやらは……」



しばらくしてエルスの肉を探すキューラとタミンの所へアイシェス姫がやってくる



「あの……」


「あ、持ってきてくれたんですね。ありがとうございます……と言いたいんですが」


「違い……ましたか?」


「すいません、私の注意不足で……」



アイシェス姫が持ってきたものは熱を帯びる葉、ナーバの葉であった

発音ではどちらもほぼ同じに聞こえてしまう厄介な葉っぱ

そして次にシルクシャシャが持ってきた



「これはどうじゃ?」


「ちょっといいですか?」



と、タミンがその葉に触る、真っ赤な色をしているのにひんやりするこの葉は間違いなくナーヴァの葉であった。



「これです。ありがとうございます」


「お礼なんぞいらん。こういうものには詳しいからな」



満足げに胸を張るシルクシャシャ



「さっきは間違えたじゃないですか?」

すかさずアイシェス姫がつっこむ。



「ア、アイシェスは黙っておれ、さ、さっきは勘違いをしただけなのじゃ。そう勘違いじゃ」



自分に言い聞かせるように言うシルクシャシャは全ての食材が揃ったことに気付く

「ん?全部そろった様じゃな」



「そうですね。では帰りましょうか」


会計はタミンが済ませ、店から出ようとした瞬間


「まてまて、あそこにあるのはなんじゃ?」


「あれは……。秘薬のようですね」


「秘薬?それはなんじゃ?」


「いろいろな種類があるので、見てみてはどうですか」


そういった時には既に棚から手に取っていた。



速い……。



「おぉー! なんか凄いのが沢山あるぞ!? なんと綺麗な色をしとるんじゃ…」


「わ、私も見たいです!!」



2人のお姫様がキャーキャー言っているのを見て

おもわず笑ってしまうキューラとタミンだった。





―――――ガダルナ地方・ヴェセア城周辺―――――



「あ~もう!どこに行きやがった!」


しびれを切らしたセルウェンは剣を思いっきり地面にブッ刺す


「その発言。姫様に聞かれたら処刑では済まされませんよ?」


カラゾネスが言う。

ひたすら歩き、もう日が落ちる頃……


「なんか疲れたし今日はここら辺にしようぜ?」


「はぁ?ハイシャルが、このままじゃ姫様護衛隊はどうなるんだぁ?

みたいなこと言って、一刻も早く探すことにしたんじゃない!」



ミャーゼルは姫様が見つからない苛立ちをハイシャルにぶつける。



「まぁ、そうだけどさぁ。無理するのもよくないじゃんかぁ」



ガサッ……


「何!?」



突如後ろの草むらが擦れる音がした。

さすがは姫様を守る地位に着く者たち、すかさず武器を構える


「みんな、気をつけろ」


慎重に草むらに近寄る護衛隊



ガサゴソ……


「一体何者なんだ……」



ついに武器を振り上げ草を切り払うセルウェン


「おいっ!何しに来た!!」


「君たちこそ、もう夜になるというのにどうしたんだい?」


背は高く、赤い服を身に纏っている。


「もしかして、ギフェアさん?」








―――――ジェキア地方・リスタクス―――――



リスタクス、それはジェキア地方にありながらも現地に住んでいる者は数人しか知らないというこっそりと経営している店、アルタンテ地方にあるキャラルと比べれば、認知度は雲泥の差ともいえる。珍しい物や売っているものはほぼ同じと考えられるが、リスタクス

には裏メニュー的な物が存在する。店員にある言葉を言えば通してもらえる場所を知っているダロット達は店の前まで来ていた



「結構遠かったなぁ~」



ガダルナ地方からクライムを借りてここまで来たのだが

1時間はかかっただろう

乗り慣れないピロクにとっては尻筋が酷く傷む旅となっていた



「ったく、それくらい平気だろ?」



歩くのもままならないピロクは膝に手を置いて休んでいた


「ほ、ほんとに無理です。筋肉痛が酷くて……」


「はぁ~。ピロクはクライムの近くにでもいろ」


「なかよくなれるかもよぉー」



ヴェスティさん、クライムとは仲良くなれませんよ

同じ種族だけしか心を開かないんですから……



「んまぁ、ちょっくら行ってくるから、待ってろ」


「…はい」



僕はひとまずクライムの所まで戻ることにした


「いててー。これは数日じゃ治りそうにないな……」


お尻をコツコツしながら手綱で繋がれているクライムの近くまで寄る


「さすがは調教されたクライム、野生とは違って大人しいな」


よしよし、と頭を撫でるピロク



「結局僕が荷物持ちなんだよなぁ~」

と、独り言を吐く



「まぁ、頑張れや、兄ちゃん」



びくぅ!となって周りを見渡すピロク



「えっ?だ、誰?」


「俺だよ、俺。ここにいるだろ?」



そう、声を掛けられたのはクライムだった


「う、嘘ですよね?」


「本当だ。兄ちゃんは俺と喋ってる」


「えぇ~~~~~~!!!」






しりもちをつき、ピロクが悲鳴を上げているその頃、ダロットたちはというと……


「特殊効果のある武器って置いてないですかねぇ?」


「そうですね、特殊効果ですか……。ここには置いてないですね」


「本当ですかぁ?」


「本当ですとも、それともあれですか?」


「では、NEDDIH ROOD」


「ほう、久しぶりに聞きましたよ、その合言葉。了解です。」



とにかく、レジの裏にあるスタッフオンリー通路から特別な部屋に連れて行かれた



「おぉーこりゃすげぇな」


ダロットの第一声、続いてマールー、ヴェスティ


「確かにすげぇな」


「ほんとねぇ、良さそうな武器ばっかりじゃない」


「最近客が全然来ないもので、数はそんなに多くは無いけど、良いのがあったら安くしとくよ」


これなんかどうです?といわれ持ってきたのは普通の銃だった


「どんな効果があるんだ?」


そうマールーが効くと、良い質問ですと言い


「当った者には、毒、麻痺、混乱、火傷、遅足という追加効果が期待できます」


「でも、期待できるっていう事は全ての効果を与えることは出来ないんだな」



そういわれると店員はすこし顔をしかめ

「そうですね、そこが1つの改良点、といったところでしょうか……」



と言い、元の位置に戻した



「とりあえずだ、しばらくはこの部屋に居る羽目になりそうだ。

早く決めれそうにないし、とりあえず、あいつらに連絡でもしとくか」



「そうだな……。ヴェスティ?あれ、使えるか?」


「こんなこともあろうかとシオラ石常備なのよ?気が利いてるでしょ?」


取り出したシオラ石を片手で握りしめ魔法を使う


「『ヴィジョン』(幻)」


「よお!そっちは元気にやってっかー?」







―――――ヴェセア城・会議室―――――



ギフェア隊長から貰った物、ん?貸してもらったのか?

まぁ、とりあえずその刺客リストを先ほどからパラパラめくっていたところ

良い情報を発見した。



「今から20年前。今の状況と似た現象が起きたみたいだ」


「兎歴118年ですか、私はまだ、生まれて間もない頃ですね」



残念だなぁ~と一息つき俺の方を見てくる



「それは俺も同じだ!」


そんなに俺は老けて見えるかっ



真面目な顔して、アイゼーンはこれだから困る

感情が高まった時、女口調になるのも特徴だ



「でも、同じ現象が起きるんだとしたら、それはとても有利になりそうね」


「そうだな、その時出た刺客は……危険度7。…………7!?」



危険度7とは城の崩壊危機だ……

最高は10まであると聞くが7でさえ見たことない



「でも、対策が書いてあるのでは?」


「対策、対策…………って、あれ?」


「どうしたの?」


「あたりの城をめちゃくちゃにした後、帰って行った為、詳細は不明……」


「え…………」


「その日は例の刺客によりファベスト帝国が勘違いを起こし襲撃の発端となった」


「ファベスト帝国の襲撃……」


「そういえば、ギフェアさんはその戦いに参加したとか?」



ファベスト帝国の襲撃。

今はデュナメイス国と呼ばれているが、昔はファベスト帝国というところであったと聞いた。事の発端は刺客が来たことによる事だとは言われているが、実は違う。

悲惨で残酷で血なまぐさい最悪な事件。『緑眼狩り』という、合成に使う材料欲しさに犯した禁忌破りの人たち。もちろん全員捕まり処刑、しかし、この天使を殺した村人の怒りは収まらず。禁忌を破った国を滅ぼそう、二度とこんな人間を作らないためにも必ず。という考えを持ち始め、襲撃した。人口の約1%にも満たない禁忌破りの人がいたせいで無害の人たちも女、子供関係無しに次々に殺され、人口は急激に減っていった。

しかし、さすがにこれは酷すぎる、度が過ぎると判断した他の国の人たち、兵を増援し、戦力を徐々に高めたその国はファベスと帝国をついに返り討ちに成功した。ギフェアさんも増援の傭兵として戦っていたらしい。


「確かに、二度と同じことを繰り返さないにしてもこれじゃあどうすることもできないな」


「なんかいい案は無いの?


と言ったその時だった



(よお!そっちは元気にやってっかー?)


いきなりヴィジョンによる連絡がきた



「おっと、いきなりだとびっくりするんだが……」


(悪ぃなー。お二人の時間邪魔しちゃって)



「そんなことない!!」

「そんなことないわ!!」



見事に同時に言う二人


(息ぴったりだな。夫婦喧嘩は止めとけって)



「だから違うって!!」

「だから違うわ!!」



(まぁ、おふざけはこれくらいにしておいてだ、帰りは遅くなりそうだ。

結構な穴場を見つけたからなぁ)



「そうか、分かった。ギフェア隊長に伝えておくよ」


(よろしく頼むな)


そういうとツィンという通信独特な音を出し、切れた。



「…………………………」


「…………………………」



2人して顔を合わせる


「この先、どうするか……」


まったくの情報も得られない今、どうすればいいのか、二人は悩んでいた。






:追伸:


図書館の本を追加。





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