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非現実的な人生  作者: ゆうさん
日常
14/69

第八章    能力テスト

騎士団の能力判定を行います。



――――ヴェセア城・聖なる騎士部屋――――



人間界と魔界の狭間の城でギーヴァが話している頃、ブレイクは城の廊下を猛ダッシュで走っていた


「時間に間に合わなーーーいっ!!」


バタン!!!


「すみませんっ!遅れましたっ!!……って…ん?」


誰もいない……


場所……在ってるよな?


当に約束の時間から10分過ぎていた


「日にち間違えたか?いやいや、そんなはずは無い…はずだ」


と、そんなところに


「それでさぁ、あいつはこう言ったんだ、この崖から落ちれば金貨1000枚くれるんだな?って、そしたらなぁ……よぉ!随分早いんだなぁ~」


なにやら愉快な話をしながらダロットは片手を上げこの部屋に入ってきた

愉快なのはダロットだけみたいに見えるがそれは置いといて。

その他に騎士団メンバーがぞろぞろと入ってきた。


「試験はどうなったんだ?」


「試験だぁ?これからやるに決まってんだろぉ?」


「でも、とうに時間は過ぎて「この騎士団に時間厳守なんて堅っ苦しい言葉なんざぁ存在しねぇよ!」……そうなんだ」


大丈夫なのかぁ? この騎士団……


真剣にそう思う


ほら、だって時間を制す者、戦いを制すってよく……言わないか?


その後いつになれば始まるのかと思いながらしばらくみんなで話をした


「えぇ~と自己紹介まだだったな。私はレクセル。君の魔法や剣術の腕前をもっとよく見せてくれないか?」


背の高さは俺と同じみたいだな……172ぐらいはあるだろう

眼鏡を掛けてるインテリ系で髪は紫で片方だけボリュームがあり襟足も肩ぐらいまである

目の色は茶色だ


「あ・・そう……ですね。暇があればいつでも……(俺は決めた。今日から暇な時間は作らない)


こういう面倒くさいことは正直、あまりやりたくない……


「レクセルは策略家よ。罠を作り相手をはめるから気をつけてね。私はヴェスティよ。よろしくね。」


ピンク色の髪にパーマがかかっている頭には黒いリボンの飾りがついていて

悪魔みたいな風貌だ目の色は黄色だ。


ヴェスティは握手を求めてきたので

それに答えようと手を伸ばすと


「触っちゃだめぇぇ!!」


近くにいた女の子がそう叫んだが遅かった


すでに手に触れてしまっていたが、それにしても随分長い握手だな……

なにやらヴェスティはにんまりしているが

なんなんだ? にやにやと……


しかし表情がだんだんくもり首をかしげた


「なんで効かないの?」


ヴェスティはそう言ってきた


「なにがだ?」


「ヴェスティに触れるとヴェスティのことが好きになっちゃうのよ。あなたは特別ね。全然効いてないから、私はキューラ。これからよろしくね」


とりあえず助かった……


そして、さっきヴェスティの居る方から軽く舌打ちしたような音が聞こえたが……

いや聞こえない。俺は何も聞こえてない。


この子はショートヘヤーのキューラか

髪の色が黒でどこにでも居そうなごく普通の女の子という感じだ

とても魔法を使う人だとは思わない

目の色は緑色だな


「俺はマールーだ。よろしく」


そう言ってきたのは真っ赤な前髪を立ち上がらせているウルフみたいな奴。

もみ上げは顎の辺りまで来ている


後ろ髪はツンツンしていてとても好戦的に見える。

目の色は茶色だ


「マールーはね。5本の剣を同時に操ることが出来るんだよ。凄いでしょ。私はタミンよ。これからよろしくお願いします。」


タミン…この子は何歳なんだ?外見で判断すると小学生並みなんだが……

髪の色は緑色でポニーテールだよな……これ。まぁそんなような髪で目の色は緑だ。

そして、きっと小学生というのは禁句なんだと思う、いや、絶対そうだ。


「もしかして!?私が小学生に見えるぅ~とか思ってなかったぁ?」


「いやいやいやいやいやいや絶対!絶対!思ってないから!!」


「あぅ~その言いようはバレバレなんだけどぉ……」


頬っぺたを膨らましながら少し背伸びをした


「これから!これから絶対大きくなるもんねぇ~だ!絶対絶対なるもん!」


「タミン。うるさいぞ」


「うるさいって言われてるぞ?」


「うるさくないもん!うるさくないもん!うるさくないもーん!!

これでも私は回復魔法のスペシャリストであらゆる状態異常も治せるのですよ」


「しかし9時になると眠くなる」


「……それは子供だな」


「そういうことは言わないって言ったじゃないですかぁ……アイゼーンさん」


「いや、すまないな。でも、正直なところ嘘じゃないだろ?」


そんなこんなでタミンを止めようとしたのが……


「私はアイゼーンだ。よろしく」


アイゼーンというクールな女性は

茶色のストレートヘヤーでその長さは肩ぐらいまでかかっている。

目の色は黄色だな


「ほら、最後はあんただぞ!」


マールーが、ったく。ってな感じで見た少年は


「べ、別に僕はいいよぉ~」


なんかすごい小心者っていうかなんというか……

銀色の髪をした少年

目の色は緑色


「お前で最後なんだからさぁ~早くしろって!」


さっきから急かすマールー


「分かったよぉ~、僕はピロクですっ。よろしくお願いしますっ。」


「ったくそれだけでいいっつーのにさっさと言えってんだよ・・・。よし、これで全員の自己紹介が終わったな。ギフェア隊長を含むこの八人が主要メンバーなんだが、ほかに補欠メンバーもいる、そいつらのことはぁ後で知るなりなんだりしてくれ」


ガチャ……


マールーが話し終わるのと同時にギフェアとアイシェス姫が入ってきた

そういえばギフェアの目の色って赤色だな


「アイシェス姫!?」


これまたザワザワ話す騎士団一員……

やっぱりアイシェス姫が来るのは珍しいことなんだろうか?(しかも入ったきた途端、アイシェス姫と目が合ってから俺をずっと見ているような……なんかしたか?俺……)


「では、これから能力テストを開始する」


テストの内容は簡単なもので自分の技量を見せるというものだった

とっておきの技・魔法などを3つ披露するようだ


「最初は…ダロットから行くか?」


「俺からですか?」


「なんだ?一番手は嫌か?」


「いえいえ、俺の大技を最初から見せちゃ~後の人にプレッシャーが掛かっちゃうんじゃないかと思いまして、ガッハッハッハ!」


ダロットってかなりの自信家だよなぁ~と俺は思う


「そうか、相変わらずだな。んじゃレクセルやるか?」


「では私からでお願いします」


「お!いいねぇ、レクセルー」


とダロット。なんかどっかのおじさんみたいな言い方で話す


「制限時間は無制限、自分の力量を最大限に発揮し頑張ってくれ!」


それから1時間程度騎士団の力量というものを見せられた


一番手のレクセルはトラップ系の魔法を得意とする

モンスターが通ると地面から痛そうな針が突き出したり

見えない糸を張り巡らせたり、特に凄いと思ったのが自分そっくりな人物ダミーを作り、

とても人形には見えない動作、生きている人間に精巧に出来ていてそれを利用した

嘘姿破壊ダミーブレイクという技、これはダミーを襲おうとしたモンスターが縄状に変化したダミーに絡みつかれ自爆するというもの、あまりに爆風が凄いため隔離した部屋でテストを行ったという恐ろしい魔法だった……


二番手はヴェスティ、この人はどんな技を見せてくれるのだろうか……


「ギフェア隊長、光敵をお願いします」


「光敵ってなんだ?」


俺は隣に居たキューラに訊いた


「光敵ですか?それはですね、そのまんまなんですよ。

光でできた動く敵みたいなものです」


「光でできた敵?」


「そうです、光敵を使えば魔法を使うのに狙いが定まりますし、

なにより動きが本物そっくりなので技をよく見せられるのですよ」


「そっか、確かに敵が居れば、派手に魅せられるかもな」


「まぁそういうことよね」


そんなこんなな話をしているうちにヴェスティの技の披露が始まった。


偽魅惑殺ラバーデス


そういって目の前におきた光景はヴェスティらしい罠

光敵ですらヴェスティの誘惑罠トラップに引っ掛かっていた


「ふむふむ、感情を持たない光敵ですら虜にする程の力……なかなか成長したな」


「ありがとうございます、ギフェア隊長」


そんなこんなでヴェスティの披露も終わり


マールーが披露する時になんか腹が痛くなってきた……


死んでるはずなのにこういう体調不良が起きるなんて……

俺はこっそりとそこから抜け出し廊下に出た。すると、姫様がいた。


「どうしたのですか?」


「1人でいると落ち着くんです」


でも………。と言いかけ黙ってしまう


「でも?」


「いや、なんでもないです。それよりブレイクさんの出番はいつですか?」


「多分最後だと思うんだけど……」


「では、その頃にまた戻ります。頑張って下さいね」


「ありがとうございます」


「え~っと………引き留めてしまったようですね。すみません、どちらへいくところでしたか?」


「………。」


「どちらへ?」


「……トイレ」


「あっ!これはすすすみませんっ!で、ではっ」


急激に顔を真っ赤に染めたアイシェス姫は猛ダッシュでその場所から立ち去ってしまった。

あははは……はぁ~悪いことしたなぁ

それから数十分後、俺の番に回ってきた


「では次はブレイクだな」


「はい、よろしくお願いします!」


得意な技、魔法…どうすればいいんだ?

とりあえず光敵を出してそこに魔法をぶつければいいか


「ギフェアさん、光敵お願いします」


そう言って出された三体の敵に手のひらを向ける


「荒ぶる風よ静電気を纏え!『エアロスパーク』(電磁波風)」


この技は結合魔法といわれるものであいつも使っていた魔法だが

今の自分では結合は二つが限界……


「け、結合魔法!?」


マールーがそういった

やはり結合魔法を唱える者は少ないのであろう

少なくともこの騎士団にはいなさそうである


風の渦に巻き込まれた電気はウルフ型の光敵を吸い込み長時間によるスパークにより

消え去った


「ヴェーア!炎よ宿れ!!」


出現した剣、ヴェーアは炎をまとって手に収まった

しかし、魔法を剣に宿させることはセル騎士団とっては朝飯前……

それを少し改良して


「無限の水よ炎に纏え!『バーニングフラッド』(燃える水)」


「さすがはブレイク、水を蒸発させ消えぬようコントロールされている」


別に試しに相性を悪くしてみただけであって意図的じゃないことは黙っておこう

炎の剣から水が弾け飛びグルグルと剣の周りを回る


「『アザーエネミー』(目標転換)」


敵の位置・場所を把握し、目標を定めた


熱湯のように温度の増した水は針のように鋭く尖り敵を切り裂いた

地面からは湯気が上がり熱さで周りが揺らいで見える……


「んじゃ最後は……」


最後に見せる技……何にしよう………


同系統の技を披露するのは止めたほうがいいな

でも、思いつかない……


(それでは竜騎士でもやってみたらどうですか)


「ほんっと、いきなり出てくるなミヴィ」


(はぁ……、まぁ気にしないで下さい)


「……そうですか。それで竜騎士ってなんだ?」


(はい、太古昔、騎士団の一員が竜を捕まえるときに使った技であります)


「そんな技が使えるのかよ」


(先程、剣の上に乗る練習しましたよね?あれはシーズゥーという移動技なんです。一部の地方ではシーズゥーを利用したレース大会も開かれています。しかしその移動技は昔、竜と共に飛び、時に捕まえる手助けにもなったそうです。)


「それが竜騎士……」


(そうです。 やり方は剣の上に乗り自身の身長の約2倍程度の高さまで上がります。そしたら剣から飛び降り好きな魔法を唱えます地面に向かって剣を刺せば魔方陣が形成されます。その衝撃波によってモンスターを倒せるでしょう)


「なんかカッコイイな」


(太古の竜騎士より威力は格段に落ちていますがそれでも結構な威力になるでしょう)


「わかった、やってみるよ!」


(では、健闘を祈ります。この技は体力をかなり消費するのでくれぐれも使い過ぎには気をつけてください)


テレパシーが切れた


「使い過ぎには注意か、気をつけないとな」


シオラ石をはめて……っと


はめたと同時に地面から浮き上がった剣の上に乗った


「ほぉ、シーズゥーを使った技か…」


そのまま大体、2Mくらいまで上昇して、好きな魔法かぁ……


「空中の静電気よここに集まれ!サンダー!!」


ズドォォーーン!!


言われたとおりに地面に剣を突き刺すと雷を纏った魔方陣が広がり敵が消し飛んだ……


「なんだ!?その技は!!」


驚愕の顔を浮かべるギフェアと騎士団一員

アイシェス姫も驚いてはいたがなんだか嬉しそうであった


聖なる騎士部屋の床を豪快に破壊しつつ、これにてテストは終了した……




次回はSPキルティ先生授業です。

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