第四話 作戦前
光が俺を包んだ。次の景色は、先ほどとは違う景色。どうやら転送は成功したらしい、目の前の景色を一言で表現するならば、塹壕と言ったところか……。実際、溝が掘られており、そこを使い移動を行っている兵士の姿を見た。ここに派遣されている魔王軍は銃でも使うのだろうか?
現地で指揮を執っている、司令部に連れてこられた。
「君たちはこれが初陣だ。誰一人欠けぬよう努力し奮闘したまえ!・・・今回の作戦を伝えよう。」
バラバラに配置されることになるだろうと思っていたが、内容の中身には驚いた。なんと別チームとの距離が5キロという短距離であった。長さの感覚は個人差があると思うが、俺的には短い。
俺の担当地区は、要塞都市の中央にある、城の奪取組の隣だった。ほとんどの人のスキルを見たが、皆チートみたいなスキルだったから、問題は無いと思っていた。しかし、城には魔王軍の指揮官が滞在しているという連絡があった。
最初に頭を潰すことが出来れば指揮系統が消え、敵陣営が混乱するのは確かなのだが……。今回の指揮官は戦闘職らしく、対応できるのか不安が残るらしい。
そのため、後衛職とされる俺がそこの区域を占領した後、最低限の人数だけ残して城に向かうことになった。
作戦が開始される前に、鎧を着せられた。俺は重いし動きにくいから嫌だ、と一回断ったのだが、貴方の命が大切なのです!と護衛の人に言われてしまったので、条件付きで鎧を着た。条件の内容は、ヘルメットは付けない。腕は小手以外付けない。太ももにも付けない。
胸の方も外したかったが、個人的に臓器は、大事なので付けたままにしておいた。
よし、じゃあ今から、俺のィかした護衛を紹介しよう。まずは剣士のアイリスだ。元は上級貴族だったが戦場に出たいがために、本家と縁を切ったらしい。生粋の戦闘狂だ。
次に、狙撃手のチェレンコフ。弓だけど威力がハンパない。頭に食らったら貫通するか爆発するかだと思っている。二人とも実力は確からしいので、安心して帰れそうだ。
作戦が始まる、前ちょうど昼飯の時間があり、お腹が膨れるまで食べた。これから作戦を実行するわけだが、恐怖は感じない。リラックスできるのはここが最後だ。見返りも何もないこの仕事は一体なんなんだろうか?、いや、あるか。感謝の気持ちが。そしたら、これは仕事じゃなくてボランティアか。なんて一人で笑って作戦前の時間を潰して過ごした。
今回も短くなってしまいました。次は初めての戦闘回なので頑張って書こうと思います。
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