第三話 戦場に転送
今回は短くなりました。
朝がまだ明けていない頃、俺は急に起きてしまった。やはり知らない場所で寝るのは慣れない。
未だに異世界に来た、という実感は湧かない。まだ魔物に会っていないからだろうか?それともまだスキルを使用していないからか…。
しかも言葉が通じる。これは非常に重要なことだ。こっちでも日本語が喋られている、ということかも知れないが、こちらの世界の言語が頭の中で直訳されてる可能性もある。
この場合、読みは出来るけど書きができない。金の単位も分からん。つまり詐欺にあう確率が高くなるということだ。魔王を倒した後はここに居続けてもいいかもしれん。獣人やエルフやドワーフ・ドラゴンを見てみたい。あ、でも魔王軍内にドラゴンぐらい居るか。
俺はステータスと小さく呟いた。
気になるものが、少しあったのでこの際、調べることにしたのだ。
レベル:1
スキルポイント:0
昇級可能スキル:0
たったこれだけだった。もっとレベルが書いてあるなら詳細にHPとか書いておけよ。流石にこれはあり得ない。絶対何か裏があるだろ、と思うほど少ない。しかも昇級可能スキルってなんだよ、スキルが進化でもするのか?気になっていたものがこれだけとは残念だ。
そろそろ眠くなってきたので、ベッドの中で再び寝ることにした。
太陽が昇ってきて、ちゃんと出発前に起きられた。朝ご飯を食べて、こっそり将兵が行っていたミーティングを見ていた。
どうやら今回の戦闘は、現在魔王の領地になっているところにある要塞都市、ホーネットとその周辺の村を奪還するらしい。作戦範囲が狭いが、敵が分散しているので。1人に付き、200人ほどの兵士が付くらしい、計3200名の動員である。
この国の兵士の数は知らないが、この数は少ないか?後衛系のスキル持ちと考えられるものは、できるだけ安全な所に投入するらしい。戦場に安全な所なんてないと思うが・・・
移動は転送でするらしい、俺たちが来る前から、計画は立てていたらしい。俺たちの返事はYESしかないわけだ。移動するのは俺たち16名と将兵50名それに護衛として32名の王直属の親衛隊、計143名の移動だ。兵士は既に待機しているらしい。残りの15名は待機するらしい。
戦場に行くメンバーの中に俺も入っていた。確かに、訓練場で俺はスキルを使えていなかった。だから後衛系のスキルだと思われたのだろうか。まあたぶん合ってるだろう。
転送する際、送るのは俺たちを召喚した時にいた、フードを被った連中だった。こいつら、魔法を全種類使えそうな気がするのは俺だけだろうか。
フードを被った連中が、詠唱を完了させたらしく、地面の魔法陣が光っている。場所は城内の広場なのだが、待機組がこちらに手を振っている。
「がんばれよ!!」「皆、頑張ってきてね!」等、言われなくともやるさ。
さてと、転送が成功したら、徒歩で作戦区域に行くそうだが、ホーネットではある程度、陣地は確保されているらしく、そこに転送されるそう。
場合によってはドンパチしている時に転送されるのか・・・いやだな。
魔法陣の光が強くなっていき、俺たちは飲み込まれていった。
動員兵士の数が3200人ですが、これは現状で考えるとかなり多いです。世界大戦の動員数と比べたら小さいですが、一回の動員でこれです。しかもこの世界は魔王軍の勢いが強すぎて、王都が最前線みたいな状況になってます(王都に攻撃してくる敵がホーネットにいたため、今回の奪取地点とされた)なので兵士はかなり消耗されてるので、残存兵力してはかなり多いと言えます。(ついでに言うと、徴兵なんて起こっていないので、徴兵したらかなりの数になるかもしれない)
まあ国外からの義勇兵もいますが・・・
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